空飛ぶゆうれい船

1969年
時間 60分
監督 池田宏

世間では貨物船やタンカーが謎の幽霊船に襲われる事件が起きていた。両親とモーターボートを楽しんでいた隼人は黒潮コンツェルンの会長を助けた時、幽霊屋敷でドクロの仮面をした幽霊船の船長に出会う。幽霊船の仲間と思われる巨大ロボットが街を襲撃した時、隼人の両親も巻き込まれてしまい、幽霊船に復讐を誓う隼人だが…。

年代的には「長靴をはいた猫」と同じなんですが、何故かこれは映画館で見ていません。「サイボーグ009」も映画館では見てないし、石ノ森章太郎系は私の親の好みじゃなかったのかしら…(^^;。この時は私も幼かったですから映画の選択権も親にあり、子どもとしては親の選んだものを見るしかなかったのです。小さい子どもをターゲットにする時はまず親の気を引くところから始めないといけないのかも…と思ったり。おかげで長らく「名前は聞いたことあるけど知らない作品」だった今作ですが、東映チャンネルで流してくれたのを機に見てみました。

「ホルス」よりもずっと子どもに分かりやすい作りになってましたが、序盤の幽霊船のドクロ船長に出会うところとか、両親との描写は丁寧だったものの、後半はアッという間に展開してしまい、大人が見るにはちょっと物足りなかったかな。60分と短かいのに中身を盛りすぎて消化しきれず、しかも前半と後半のバランスが悪くて最後が急ぎ足になってしまった感あり。

でもアクションシーンは気合いが入っていて、当時としてはかなり先鋭的だったのではないでしょうか。街中でロボットが暴れるところなんか画の細かさもさることながら、カメラワーク、見せ方がハリウッド的で、アベンジャーズか!?と思うほどでした。子どもの時劇場公開時にこれを見ることが出来ていたらどれだけ興奮できたろう…と思います。見たかったよ、子どもの時に~。

物語としては大味でも(その代わり子どもには理解しやすかったと思う)、絵的には「ホルス」「長靴をはいた猫」と当時の若手アニメーター(宮崎駿など)がノってきたところで新しい動きにチャレンジしてみた意欲作という印象を持ちました。「009(1966~1967)」ではぎこちなく感じた動きも大幅に向上しており、もう古さを感じさせることもない。アニメ黎明期の熱意と勢いを感じました。

大人には物足りなくても子どもにはワクワクするアイデア満載だったので、この手の作品は子どもが喜べば成功、でいいのではないかしら。幽霊船もかっこよかったです。オカルトでもファンタジーでもなくしっかりSFだったしね。

関連する記事

サカサマのパテマ

映画 2018/11/25

人狼 JIN-ROH

映画 2020/01/17

009 RE:CYBORG

映画 2021/02/01

若おかみは小学生!

映画 2020/11/05