ゴジラ対メガロ

ゴジラ対メガロ [東宝Blu-ray名作セレクション]

1973年
時間 82分
監督 福田純

アリューシャン列島の無人島で行われた核実験は海底王国シートピアにも影響を与えた。怒ったシートピア人が海底王国の守護神メガロを地上に送る。シートピア人は伊吹吾郎が開発したロボット・ジェットジャガーまで狙うが、ジェットジャガーはゴジラを呼ぶのに成功。シートピア人はゴジラを迎え撃つためにハンター星雲人からガイガンを応援に呼ぶ。ここに四つ巴の大怪獣バトルが始まる!

私が親に連れられて映画館で見たのはガイガンが最後。この作品は大人になってからも見る機会がなく、日本映画専門チャンネルが流してくれたことで、初鑑賞となりました。ゴジラが子ども向けのヒーローになっていた時代なので、そのつもりで見るも予想の上を行く凄さだった…。

まずメガロの造形に衝撃を受ける。やややや、こっこれは何だ、何なんだ、セ…セミ!? いやあの角はカブト…!?? 背中を硬い前羽が鎧のように覆っているところから甲虫の類いか。甲虫型怪獣!? しかも前羽の毒々しい模様のインパクトの凄さよ…! エビラとか甲殻類をモデルにしたものはあったけど、甲虫って今までなかったと思う…。てか、海底王国の守り神がなぜ昆虫!?? メガロというネーミングとも合ってないし、もうどこから突っ込んでいいのか分からない。

そして、ジェ…ジェジェ…ジェッ…ジェットジャガー!?? これ、ゴジラ…ですよね? ウルトラマンじゃないですよね?? これまた見る映画を間違えたかと思わせるような空気を読まない造形にノックアウト。しかもゴジラと会話するし。怪獣語、分かるの!? さらに作中でやたら推されてる上にジェットジャガーの歌まで登場するって何!?

そしてガイガン! いやここでガイガンに再会出来るとは思ってなかったので、これは嬉しいサプライズでした。シートピア人、グッジョブ! ガイガンを呼んでくれてありがとう!!

もうメガロだけでもお腹いっぱいなのに、濃ゆ過ぎるキャラたちが4頭(ウルトラマン型のジェットジャガーも頭で数えていいのかな)も揃ってバトルを繰り広げてくれるのだから満腹を通り越して苦しい(笑。82分と短い尺の割りには満腹感の凄かった作品でした。てことで登場怪獣のおさらい。

メガロ

海底王国シートピアの守護神。甲虫型怪獣。羽があるので空も飛べる。手がドリル。

ジェットジャガー

電子工学者の伊吹吾郎が開発したロボット。最初は人間の大きさだったが、怪獣たちと戦うために巨大化。巨大化できるなんて作った伊吹も知らなかった謎メカニズム。

ガイガン

シートピア人がハンター星雲人に頼んで応援によこしてもらった(交流あったの!?)。お腹の刃の謎回転も健在。

ラドン

怪獣島のシーンでチラッと顔見せ。サービス出演?

アンギラス

怪獣島のシーンでチラッと顔見せ。これも友情出演かしら。

ゴジラ

ジェットジャガーの要請を受けて出動。ジェットジャガーとは会話をし、バトル中も助け合うなど友情ドラマも演じる。

<ネタバレ>

一応ジェットジャガーの作者として青年科学者とその弟&友人が登場しますが、人間ドラマはないに等しい。状況説明役ってところでしょうか。その代わり、怪獣たちのキャラが立ってて、熱い怪獣ドラマを繰り広げてくれます。共闘するメガロ、ガイガン。互いに会話して力を合わせて戦う! ジェットジャガーの要請に応えたゴジラは戦いの最中、倒れかけたジェットジャガーをメガロたちの攻撃から悲壮に庇う。ゴジラとジェットジャガーの熱き友情に涙せよ! ええ、どこから見ても怪獣主演のアクションドラマでした、ええ。

子ども向けなのでゴジラとジェットジャガーが勝ってメガロとガイガンが去って大団円なのですけど、大人の目で見たらシートピア人が怒るのも分かる気がするので少し複雑な気持ちにもなります。ことの原因を作ったのは地上人の方じゃん、みたいな。ラストで伊吹たちがそのことに少しでも言及してくれたのはよかったですね。

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