長靴をはいた猫

1969年
時間 80分
演出 矢吹公郎

長靴をはいた猫ペロはネズミを助けた罪で3匹の殺し屋に追われることになる。ペロが逃げ込んだ農家の三男坊がピエールだった。2人の兄に追い出されたピエールとペロは一緒に旅をすることに。王様がローザ姫の婿捜しをしているのを知ったペロは、ピエールをカラバ侯爵に仕立て上げお姫様と結婚させようとする。ところが魔王ルシファーが現れてローザ姫をさらってしまう…。

これも昔子どもの時に映画館で見た東映の劇場アニメ作品。が、こちらはそれ以来再放送に出会うこともなく、今まで見返すことも出来ないままでいました。ところがスカパーの新しい基本プランに入り直したことで東映チャンネルが見られるようになり、番組表を見たら「長靴をはいた猫」があるではないですか! さっそく録画、BDディスクに焼いて鑑賞。おお~ン十年ぶりの再会!

映画館で見た当時はとても面白かったのは覚えているのですが、細かいところは忘れてしまっていて、ただラストで主人公とお姫様が魔王のペンダントを太陽にかざすところだけは記憶に残っていました。もう一度あのシーンを見られるだけで満足!と思ってましたが、今見返してもよく出来ていて面白い。

何しろ69年作ですから動きや演出に古い様式があったりしますけど、子ども向けとしてなら今でも十分通用する気がします。さすがに前年のホルスよりは対象年齢をぐっと下げている感じで、「子どもが理解できる」「子どもに分かりやすい」視点から作ることに力を注いでいるように見えます。かといって大人が見てもおかしなところはなく、ピエールの身分を偽る事への葛藤などもちゃんと描かれていて、きっかけはペロの策略でも、最後は本当のことを打ち明け自分の意思でローザ姫を助けに行くという納得のストーリーになっています。

作画陣には大塚康生や宮崎駿も参加。クライマックスの塔での攻防戦は今見てもダイナミックでエンターテイメント性たっぷりですが、それも当然か。3匹の殺し屋がいいアクセントになっていて、ペロと殺し屋たちの追っかけっこはルパンと銭形警部みたい(笑。子どもの時に質のいい作品を見ると心の宝物になるなぁ、とあらためて思いました。