宇宙からのメッセージ

1978年
時間 105分
監督 深作欣二

惑星ジルーシアはガバナス帝国に侵略され、ジルーシアの長は救いを求めて8つのリアベの実を宇宙に放つ。8つのリアベの実が導く8人の勇者が揃う時ジルーシアは救われると言われるが、リアベの実が選んだのは宇宙暴走族の若者たちだった!? リアベの勇者を封じるために動き出すガバナス帝国、実を受け取ったシローとアロンはジルーシアとガバナスの宇宙大戦争に巻き込まれていく。

1977年にアメリカで「スター・ウォーズ」が大ヒット。その「スター・ウォーズ」が日本で公開されたのは1年後の1978年7月。今作の公開は1978年4月。つまり「スター・ウォーズ」のヒットを受け、本家が公開される前に和製スター・ウォーズを作って公開しちゃえ!となったのが今作。映画館で見たかどうかは覚えてないのですが、原案に関わった石ノ森章太郎の漫画は買って読みました。残念なことにその漫画は今は手元になく、残しておけばよかった…と今更ながら後悔中です;。東映チャンネルで流してくれたのを機に見てみて、記憶を補完しました。

制作陣すら自覚していた和製スター・ウォーズですが、似てるようで一味違うところが当時の日本特撮のパワーのたまものでしょうかね。体を張ったアクション、特撮お得意の本物の爆発、敵さんのご衣装の怪人ぶり等、それらのおかげでスター・ウォーズを真似したというより、仮面ライダーの豪華版みたいな感じを受ける。そして、殺陣(チャンバラ)に関してはさすが東映、時代劇で長年培った日本のお家芸、これこそ本家本元!ぶりを遺憾なく披露。正面から堂々と真似る潔さと心意気、しかし一部(チャンバラ)には本家も混じっており何とも言えない奇妙なパワーに満ちている怪?作です。

物語は「南総里見八犬伝」を元にしており、伏姫の数珠(飛散した8つの大玉)をリアベの実に例え、8人の犬士をリアベの勇者に置き換えています。里見八犬伝を選んだのは多分正解で、これも今作をスター・ウォーズとは違うものにすることに貢献している気がします。ただ、里見八犬伝を再現しているわけではなく、8人の勇者が集うところにアイデアをいただいている感じでしょうか。話の展開は安易なところも多々あり、突っ込みどころにも事欠かないけど、素顔で宇宙空間に出てる時点でもう楽しむしかないですわ(笑。

メカに関してはエメラリーダの宇宙帆船は美しい。超銀河伝説のイシュメールと言い、石ノ森章太郎の関わる宇宙船はどれも優雅で美しいですね。この辺は氏のセンスが生かされていて個人的に嬉しい。

<ネタバレ>

リアベの実が導く8人の勇者が奇跡を呼ぶ、と最初から分かっているのでネタバレと言えるような意外な展開とかはないのですが、終盤でなぜリアベの実が暴走族のシローとアロンを選んだのかは分かる仕掛けにはなっている。2人のやることはスター・ウォーズのルークそのまんまなのですが、リアベの実が惑星要塞の攻略法を知っていたところに驚く。要塞の動力炉を破壊するためにはチキンレースで鍛えたシローとアロンの腕が必要であり、そこへ導くための8人だったわけですね。

8人の中にガバナスの王子が入っていたのも用意がいい。ハンス王子はロクセイアに皇位を奪われた本来の皇位継承者。他のメンバーではロクセイアとの一騎打ちは無理だから、ここはハンス王子の役割。金持ち令嬢メイアはシローたちの補佐。彼女の財力がなければ武力増強できないですものね。元将軍のガルダは司令塔。ガルダのロボットはウロッコを翻意させ、8人目の勇者召喚に貢献した。ジャックは…何かあったっけ(^^;。

ラストでジルーシア人だけでなくシローたちも全員宇宙へ旅立ってしまったのはびっくりでしたが(そんなストーリーだったっけ)、特撮が主役というスタンスで製作していたようなので、まっいいか。あんな美しい宇宙帆船での旅なら私もしてみたいなあ。

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