スターゲイト
年 | 1994年 |
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時間 | 121分 |
監督 | ローランド・エメリッヒ |
1928年にエジプトで謎の古代遺跡が発掘。長年遺跡の研究を続けていたキャサリンが異端の考古学者ダニエル・ジャクソンをスカウトしたことで最後の謎が解明、それは地球と違う宇宙をつなぐスターゲイトだった。ダニエルはオニール大佐率いる探査部隊と一緒にスターゲイトの向こう側の惑星に到着するが、そこで明らかになった古代地球とスターゲイトとの驚きの関係とは──?
古代エジプト文明の秘密をSFアドベンチャー仕立てで楽しむ作品。初めて見たのはCS放送で。公開当時は多忙だったため、こんなSFがあったことも知らなかったのでした。古代エジプトにワープ装置があった!?てことから始まるのですが、慎重さってどこの世界の言葉?というくらい皆さんサクサク見知らぬ世界へ踏み込んで行きます。全編この調子なので、そこは突っ込まないで楽しむのが今作のお約束らしい。
けどその割には人物描写は意外にしっかりしてて、特にオニール大佐の心理はよく描けていたと思う。ダニエルは一応博士ですが、まだ若くて独身なので冒険心は旺盛。この2人が物語の柱で、そこに現地人との絡みが横軸に…という構成。ということで、スターゲイトの向こう側に現地人、いました。言葉が通じないけど、そこはダニエルの本領発揮でだんだん解読して意思疎通できるようになっていきます。が、それで終わるはずはなく、やっぱり登場してくるんですよね、謎の解明と共に現地人の恐れるラスボスがズゴゴゴゴッと。
スターゲイトもですが、ラスボスのアレとかコレとかのCG描写もなかなか壮大です。見せるところはどどーんと見せてくれるのでSFらしさも楽しめます。ダニエルたちは果たして!?
<ネタバレ>
古代エジプトにワープ装置があったなら、当然それで当時の人たちは惑星間を行き来してただろうと思われるので、予想通り現地人は古代エジプトからやってきた人たちの子孫。そこではラーと名乗る宇宙人が恐怖支配をしていた。スターゲイトもラーが作ったものだった。地球では太陽神を気取っていたが、反乱されて以来使ってなかったらしい。そこへラーの装置を動かせるようになった地球人がやって来たというわけですね。
ラーの部下たちは武器や仮面のせいで最初はラーの仲間かと思ったけど、恐怖支配で逆らえなくなってただけの現地人ですね。ラーの母船と現地人の文明格差がひどかったけど、それも恐怖支配のための一環か。転送装置とタイマーの壊れた爆弾での母船どっかーんは気持ちよかったので細かい所は気にせずに良しとします。しかしラーの医療装置って数分で治せるのね、すごい。
現地人はラーの奴隷として使われていたが、ダニエルはシュリという女性と恋仲になり、彼女からヒントを得てラーの秘密を解いていく。一方でオニール大佐はシュリの弟スカレとの交流を通じて心の傷を癒やしていく。大佐は銃で息子を亡くし生きる気力をなくしていた。彼が軍の要請で復帰したのはこの任務に死地を見出したからだろう。大佐は全員を帰還させてから1人この惑星に残りスターゲイトと共に自爆するつもりだったのだ。だが大佐を慕うスカレがいつしか亡くした息子と重なって生きる力を与えてくれたのだろう、大佐は生きて帰る道を選ぶ。そうだよ、奥さんいるんだから奥さんを1人にしちゃいけないよ、奥さんと一緒にこれから先も元気で過ごしてあげてね。
ダニエルが残ったのは驚きでしたが、若いしシュリと共に生きるのも道ですかね。スターゲイトはあれからどうなったのだろう? 通路は閉じられたのか、それとも…?