スター・ウォーズ

1977年(日本公開は1978年)
時間 122分
監督 ジョージ・ルーカス

A long time ago in a galaxy far,far away...
昔々遙か彼方の銀河系で…

銀河共和国が滅び帝国の圧制下にある中、反乱同盟軍のスパイが帝国の要塞デス・スターの設計図を入手する。反乱軍の船は帝国軍に捕獲されるが、レイア・オーガナ姫はR2-D2に設計図を託しオビ=ワン・ケノービに助けを求める。R2-D2とC-3POは砂漠の惑星タトゥイーンに逃れルークと出会い、ここにルークの冒険の旅が始まるのだった。

全てはここから始まった…。
両親が映画好きで、親に付き合う(付き合わされる)形で子どもの頃から多くの映画を見てきましたが、親に連れられてではなく、初めて自分で見に行った映画がスター・ウォーズだったのです。友人数人と一緒に見たのですが、その時の衝撃は今でも忘れられません。スター・ウォーズのおかげで、それまで親に連れられて見に行っていたものが、「自分で意識して見に行く」に変わりました。だから私にとってスター・ウォーズは自分から映画を見に行くようになったスタート地点でもあったわけです。

スター・ウォーズは後年色々な修正が加えられていますが、劇場公開当時の無修正版DVDを手に入れたのを機に、ここでは公開当時に受けた感動を伝えることに主眼を置きたいと思います。なお、公開当時はまだエピソード4という副題は付けられていませんでした。「STAR WARS」のみです。だからここでも記事タイトルは当時そのままに「スター・ウォーズ」とだけにしています。まだ具体的な続編の予定があったわけではないせいか、作品内容も単体で完結する1本の物語として作られており、全6作のうちで最も完成度の高いまとまりを持つ仕上がりになっています。

ともかくあらゆる意味で衝撃的な映画でした。まず度肝を抜かされたのが、宇宙船を下から見上げるあの構図。帝国軍の宇宙船が映画館の大画面いっぱいに下から回り込んでずずずーんと映し出されていくあの迫力! こんなの今まで見たことない! 今でこそ珍しくない構図になってますが、当時はそういう角度から撮られた宇宙SFものって無かったんですよ。これを見た時は「やられたッ!」と思いましたね。ちょっとした発想の転換で今まで見たことのない映像を創り出すことが出来るんだと。

特撮もそれまで見てきたものとは段違い。デス・スターの側溝を飛ぶシーンも凄かった。あまりのスピード感に「動きが速すぎる」と意見が出たくらい。これまでの特撮の、ピアノ線で吊られた玩具(模型というよりは玩具にしか見えなかった)がゆっくりまったり進んで行くのに慣らされていた目には、スター・ウォーズの特撮はレベルが違いすぎたのです。どこを見ても初めて見る映像のオンパレードで、その度に受ける衝撃…。メカ類に汚れを施したのもリアルで新鮮だった。全てが画期的なことだったのです。

キャラの魅力も大きかった。どのキャラもしっかり立ち上がっているのでキャラどうしの掛け合いが生きる。ルーク、レイア、ハン・ソロ、3人の個性と魅力、R2-D2とC-3POのコンビの面白さ、そしてダース・ベイダーの強烈な存在感…! 主役を脇を固める布陣もいい。元共和騎士のオビ=ワン・ケノービ…ん? 共和騎士??

ええ、当時の字幕では「ジェダイ」ではなく「共和騎士」だったんですよー。さらに。

「ルーク、理力を信じろ!」

「理力」

フォースは「理力」と訳されていたのです。字の通り、「りりょく」と読みます。なんか聞きなれない単語で、でもけっこう印象強くて、スター・ウォーズを見た人の間で流行りました。この単語を考え出した人はどういう発想でこの字の組み合わせにしたのだろう…。かなり的確に雰囲気を伝えていて、素晴らしい造語だと思います。フォースもいいけど、やっぱり理力世代には理力がいい。さあ、あなたも一緒に唱えよう(笑。

「理力だ!」「理力を信じるんだ!」

物語もよかった。田舎の若者がお姫様を助けて大冒険という王道のストーリーがワクワクさせてくれる。古典的な要素も取り入れながら同時に新しい、今までありそうでなかった作品。実は王道を王道としてきちんと描くのってかなり難しいことなんですよね…それをやってくれたからスター・ウォーズはここまでの名作になったんだと思います。

手元に当時のパンフレットがありますが、ルーカスの言葉を少し引用してみようと思います。

…日常生活のきびしさが観客と共に劇場についてこないものを作ろう(中略)
2時間の間、すべてを忘れられる映画を作ろうと考えたのです。…

これがスター・ウォーズの神髄だと思っています。日常を忘れて観客を遙か彼方の銀河系へ連れていって冒険させてくれる。そのためにルーカスは自身が手がけた6作では日常性を廃することに全力を注いでます。スター・ウォーズに出てくるキャラは隣の兄ちゃんや隣の姉ちゃんであってはならない。昔々の遙か彼方の銀河系の住人でなければならない。そう、この語り口も新鮮でした。一見未来っぽく見える話を昔話として語るんですものね。映画館には4回行きました。それだけ夢中にさせてくれる作品だったのです。しかしこれで終わりではなく、この後何作も続く一大サーガになっていくなんて当時の自分は想像すら出来なかったのであった…。

リアルタイムで見たからこその感動と衝撃。それを味わえたのは本当に幸せだったと思います。

それでは皆さん、理力の加護があらんことを!

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チュータ
Author:TAEKO
洋画・SFを中心に映画や本の感想をきままに書いてます。ネタバレあり。...more≫

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