DEATH NOTE | the Last name | L change the WorLd | Light up the NEW world

DEATH NOTE デスノート (スペシャルプライス版) BD

  DEATH NOTE the Last name L change the WorLd Light up the NEW world
06~16年 2006年 2006年 2008年 2016年
時間 126分 140分 129分 135分
監督 金子修介 中田秀夫 佐藤信介

以前アニメの一部を放映していた時に面白そうだなと思って原作漫画本は全巻揃えて読了済み。実写映画はデスノート前後編とLスピンオフを鑑賞済みでしたが、CSで「Light up the NEW world」を見る機会を得たので、旧記事のリライトと併せて4作まとめて感想を再構築。

DEATH NOTE

司法に限界を感じていた夜神月(やがみライト)は死神リュークの落としたノートを拾う。それは名前を書かかれた人間が死ぬデスノートだった。デスノートで次々と犯罪者を葬り始めるライト。その行為はいつしかキラと呼ばれ崇められるようになった。だがキラの正体がライトであることは誰も知らない。しかしL(エル)と名乗る人物がキラ逮捕を宣言。ここにライトvsエルの戦いが幕を開ける──。

デスノート前編。省略や編集はあるものの、基本的な流れはほぼ原作に準じており、早くもライトがキラだと疑うL、それを知能戦でかわすライト、2人の攻防が続き、ついにライトとLが初めて顔を合わせるまでを描いてます。ただ話を2時間映画にまとめるためのオリジナル要素もあり、ライトの女友だちは詩織という映画オリジナルキャラ1人に集約させてます。南空ナオミの件もオリジナルストーリーになっていて、これが意外性あってけっこう面白い。詩織の登場理由もこれで分かるし、ライトの非情さも増強。犯罪者に制裁を下すはずが、いつしか自分のために罪なき人々まで手にかけるようになっていく様もよく描けていたと思います。

リュークのCGは作り物っぽい感じはありますが、この年の邦画では頑張っているのでは。FBIのレイと電車の中で無線で会話するのは漫画では気にならなかったけど、実写で見るとちょっと間抜けっぽいですね(^^;。周りに声聞こえるんじゃ?と心配しちゃう。今作のヒロインは詩織なので、ミサは顔見せ程度の出演でライトともまだ接しておらず。ミサが本格的に登場するのは後編になります。松山ケンイチのLははまり役ですね。

DEATH NOTE the Last name

弥海砂が第2のキラになりライトと接触。ライトはミサの「死神の目」を手に入れる。だがミサはライトを疑うLにキラ容疑で拘束されてしまう。ライトとミサの尻尾を捕まえようとするLに、ライトが考え出した秘策とは…。だがLもライトを上回る策を考え出そうとする。ライトとLの息詰まる頭脳戦の行方は、そしてその決着は──?

デスノート後編。省かれたエピソードも多いけど、第2のキラ、ミサの拘束、疑いを晴らすためのライトの秘策とその実行、新たなキラ等、メインの流れは上手く話に絡めてLとの決着まで持っていってます。今作では高田清美が登場。清美は本来ならニア編のキャラですが、映画用に設定変更されてさくらテレビのキャスターになり、新たなキラとして火口の役割を担ってます(清美の単独行になるのでヨツバグループは出てきません)。裁き方は魅上に似ている。ライトとの関係はなしになってますが、この設定でそこまで盛り込むのは難しいので、よくまとめた方だと思います。

今作の衝撃は結末が原作と違うこと。原作の知識で見るとあまりに意外なのであっと驚きます。デスノートの可能性を応用したアイデアで、これはよく考えたなと思いました。おかげですっかりLが主役に。松山ケンイチのはまり具合もあって、実写版デスノートは「名探偵Lの事件簿~デスノート編」でも通ると思いました(笑。

ともかくも松山ケンイチのLの再現性が凄かった実写版。よくまああそこまで雰囲気似せたな、とそれだけでも感嘆します。松山Lが好きになった人ならば、原作はライトの物語として、実写版はLの物語として、分けて楽しむことも出来るのではと。

L change the WorLd

タイの小さな村で謎の感染症が発生、ただ1人生き残った少年をLは預かることになる。そこへ訪ねてきた1人の少女。その裏には人類をウイルス兵器で滅ぼそうと企むNPO団体ブルーシップがいた。少女が抗ウイルス薬を持って逃げたと思うブルーシップに追われ、Lは少女と少年を連れて逃げることになる。しかし少女が持っていると思われた抗ウイルス薬は…。Lは少女を助けられるのか、そしてブルーシップのウイルス散布は防げるのか!?

Lの残された23日間(ネタバレになるので詳しくは言えませんが、実写デスノートを見た人なら分かるよね)を描いたスピンオフ映画。実写版ですっかり松山Lのファンになってしまって、いそいそと映画館へ行ったのも思い出(笑。今作は完全にL単独主人公の話なので、デスノートとは全く別の独立した作品。死神とかデスノートみたいなファンタジックな要素がなくなった分、日常の延長のサスペンスアクションものとして楽しめました。

謎解きもありますが、今回のLはアクションします!? 頭脳戦が専門なのに、動き出した飛行機の入口に飛び移って落ちそうになりながら這い上がって…ってミッションインポッシブルじゃないんだから(笑。電車の座り方の変さはLらしかったですけどね。カーアクションもあります。FBIのお兄ちゃん、頑張ったな! 感染症センターもそれらしかったし、タイのロケも迫力あったし。ウイルスの病状はゾンビみたいでしたが(^^;。

見た当時はいっそ本格的にL主人公で名探偵Lシリーズ作ってほしいなと思ったものです。著名な名探偵につきものの「変わり者」な条件も十分満たしてるし、デスノート以前にLが解決してきた数々の事件を紹介!て感じで。

<ネタバレ>

環境保護団体を名乗るテロ集団が出てきたり殺人ウイルス騒動があったりしましたが、今作の主題はそこじゃない。Lが世界を変えたわけでもない。変わったのはLの世界。Lのchange the WorLdなんです。Lと少年と少女の触れあいが本当のメイン。だからそのシーンに時間をかけてる。彼らと過ごし彼らを救うことで、Lはこれまでの人生にはなかったものを得た。Lにとってかけがえのない23日間になった。これはLの世界の物語。

ラストでLは少年をワイミーズハウスに連れて行き、名前を与える。「ニア」と。この映画世界ではニアはこうやって誕生したのか。松山Lの世界で成長したニアも見てみたいなと思いました。

DEATH NOTE Light up the NEW world

キラ事件から10年後、死神大王が新たなキラ誕生を求めて人間界に6冊のデスノートをばらまいた。さっそく世界各地でデスノートを使った殺人が大量発生し、新生キラとデスノート確保のためLの後継者(コードネーム:竜崎)がキラ対策本部に派遣される。ネットでは夜神月の動画が拡散され、デスノートを集めようとしているのは警察だけではなかった。6冊のデスノートを手にするのは誰か、ここに熾烈なデスノート争奪戦が幕を開ける──。

映画デスノートの続編で「the Last name」の10年後という設定。これは見てなかったのですが、チャンネルNEKOで流してくれたのを機に鑑賞。2006年版2作のおさらいから入るので、本当に続きなのね。デスノートに新たなルールが追加、人間界で同時に使えるデスノートは6冊が限度、7冊目からは効果はないのだとか。つまりノートを6冊集めて封印すれば、それ以降は何冊デスノートが死神界からばらまかれてもデスノートによる殺人は起こせない。そこでキラ対策室はデスノート殺人を封じる目的でノートを6冊集めることにするのですが、別の理由でノートを6冊集めようとする者もいた。

弥海砂が登場します。原作と違って映画デスノ世界では10年後も女優を続けていたのね。松田も登場。今作の主人公・三島と同じキラ対策室所属。今回のL(竜崎)は松山Lとは全然違うタイプですが、個性的ではあるか…。リュークも戻ってきます。さすがにCGはアップしててそこは嬉しい。死神も他に2人姿を見せてくれます。アーマが切なくて素敵だったよ~。デスノートならではのトリックを使ったどんでん返しが終盤の見せ場ですね。

<ネタバレ>

デスノートの所有権を放棄すると、キラの記憶はなくなる。これはキラが所有権を放棄したところから始まり、彼が再び所有権を取り戻し全てを思い出すまでの話。だから作中ではキラは自分がキラであることを知らない。本人が知らないことを視聴者も知りようがない。ただしデスノートのルールを知っていれば推理は可能。故に成り立つトリック。デスノートで「主人公が犯人ミステリー」をやられるとは思ってなかったから素直に驚かせていただきました(笑。

でもキラだった者に後任を託していいの? それともこれも計算のうち? デスノートを使った人間には報いが来る、というところは一貫して欲しかったですが。でないとシリーズの軸がぶれるよね?

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