DUNE / デューン 砂の惑星

2021年
時間 155分
監督 ドゥニ・ヴィルヌーヴ

惑星アラキス──そこは一面砂に覆われた世界。そして宇宙航行に欠かせないメランジの唯一の産地。ハルコンネン家は長年アラキスを統治しメランジの莫大な利益を独り占めしていたが、皇帝の命によってアトレイデス家が統治者となることになった。レト・アトレイデス公爵の息子ポールも両親と共にアラキスに赴く。レトはアラキスの新たな統治者として動き出すが、ハルコンネン家がそれを黙って見ているはずはなかった──。

小説「デューン 砂の惑星」の映画化作品です。1984年にも映画化されてますが、今作は1984年版のリメイクではなく、新たに映画化し直したものです。旧作は内容はともかく背景やキャラの異様に濃ゆいビジュアルが印象的でしたが、特撮にはけっこう微妙なものもあったため、2021年公開の今作にはその辺を大いに期待して鑑賞。

期待通り、CGがこなれた今ならではの迫力ビジュアルが楽しめてまずはよかった。個人用シールドの描写もさすがにスタイリッシュにアップグレードされていてホッ。アラキスの異世界感、荘厳な建築物、宇宙船の重厚さ、久しぶりに味わうスター・ウォーズ級の壮大な軍隊、オーニソプター(羽ばたく飛行機)のトンボみたいな羽ばたき飛行、そして砂漠、どれも満足。ただ、砂虫(サンドワーム)は巨大な口以外はちょろっと見え隠れする程度で全体像をフルに拝むことは出来ず、期待通りのビジュアルになっているのかどうかは不明。

そうなんですよ、例によって予備知識一切なしで挑んだため映画を見てから分かったのだけど、今作は前編だったんです! さすがに旧作の「全部入れた代わりにダイジェスト化」は避けたかったのか、ちょうど「オレたちの戦いはこれからだ!」な区切りでエンド。サンドワームが出し惜しみされていたのもそのためか…。サンドワームの見せ場はこの後だからなあ。後編に期待です。

話の内容は前半に155分かけただけあってわりと丁寧。世界設定の説明は端折られてるところも多く、これで小説未読の人が理解できるのかな…と心配になりましたが、今作の展開だけで分かる範囲に話は絞られてるようです。ほぼ原作に忠実ですが、多少整理はされてます。カインズ博士が女性になってたのはびっくり(原作では男性)。まあ男女どちらでも話の展開に不都合はないですが。

<ネタバレ>

世界設定の補足は旧作のレビュー小説レビューを参照。参照先には後半の展開が少し含まれてますが、今作の作中でもポールの予知夢で後半の展開がある程度予想できるようになってるので、見てもあまり害はないかと思います。なお、もう少し補足しておくと、スフィル・ハワトはメンタート(人間コンピューター)、ユエ医師はスク医学校卒なので(人命を奪えぬ条件付けがなされている)レトたちに信頼されており、裏切り者だとは思われてなかった。ジェシカはレトと正式に結婚はしてません。ジェシカはポールに幼少からベネ・ゲセリットの訓練を施してました。"ヴォイス"はベネ・ゲセリットの技で修行で身につける。個人用シールドは防弾用で動きの遅いナイフなどは通します。

話は簡潔にまとめると、人望が高くて勢力のあるアトレイデス家を皇帝とハルコンネンがグルになって滅ぼそうとしたということ。レトはハルコンネンが軽く見ていたフレーメンが戦力になると考え、フレーメンを味方に引き入れようとしていたが、その前にやられちゃった。だからハルコンネンから逃れたポールはフレーメンに入ることにしたのです。それが今作でポールが見つけた「自分の道」。

個人的に原作からの改変でよかったと思ったのは、女性に変わったカインズ博士の最期。原作では1人で父の幻と難しい会話をしながら砂漠に飲まれるのですが、この映画では敵を巻き込んであっぱれな最期を遂げるところがかっこいい。ポールたちと別れた後、砂漠にサンパー(一定の振動を出しサンドワームを呼ぶ)を立て、アレ(詳しくは後半で)を用意して待つ。カインズは○○○○○○○だったのね! が、追っ手に見つかり、呼んだサンドワームを逆利用。女性カインズ、これで退場が惜しくなるような、なかなかいいキャラでした。

今作ではポールが最初から予知能力者みたいに描かれてましたが、後半でどうメランジと関わっていくのか、原作通りなのか映画オリジナルの展開を見せてくれるのか、そして何よりも個人的お気に入りのサンドワームをどう魅せてくれるのか、とても楽しみです。後半に登場するキャラたちにも期待。

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