スピーシーズ2
年 | 1998年 |
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時間 | 93分 |
監督 | ピーター・メダック |
火星探査から帰った宇宙飛行士に何かが起こった──。前作から3年、ベイカー研究所ではシルのクローン「イブ」が育てられていた。宇宙飛行士が帰還後、女性の連続殺人事件が頻発し、イブがそれに反応する。現場のDNAからイブと同種のエイリアンの仕業と判明、再びプレスが召喚される。ローラはイブに捜査協力を頼むが…。未知の知的生命体(スピーシーズ)のDNAを持つ男と女が揃った時、彼らは!?
「スピーシーズ / 種の起源」の続編で、スピーシーズシリーズ2作目。やっぱり冷凍卵子、残ってましたね。今作のイブは見た目はシルと同じですが、異星人の本能を抑えて育てられたため、人間らしい感情も育まれたようです。てことは前作のシルだってビビらずに愛情を持って育てていれば、話し合える存在になれたかも知れなかったのにねえ。
今作では火星で採取された土に異星人のDNAが紛れていて、それが火星から持ち出されたことで凍っていたのが解けて活性化して宇宙飛行士に寄生したということらしい。作りがB級っぽいのは変わりませんが、それなりに辻褄は合わせてあるな。今回はエイリアン化したのが火星探査のイケメンヒーローということで、女性の方からもアタシを抱いてーアピールがどんどんかけられるので、そりゃもうなぎ倒していくかのように抱くわ、抱くわ、抱きまくる、別の意味での凄さがある(笑。
前作のプレスとローラが再登場。彼らはその後別々の人生を進んだようで、プレスはプレス・レノックス社という会社を立ち上げて、問題解決業を広げてました。ローラは自分の研究所を立ち上げ、エイリアン対策目的でイブを育ててます。ダンは残念ながら登場しませんが、その変わりイブがテレパシーで同類を探査する役目を担っているようです。
本性を現したら怖いエイリアン、今回はどうやって退治するのか? 今作の退治オチはけっこう好き。B級でもこういう論理展開をちゃんとやってくれると嬉しいんだなあ。グロ描写は前作より強くなってるところがあるので、耐性のない方はご注意。
<ネタバレ>
火星へ入った宇宙飛行士はパトリック、ギャンブル、アンの3人。この中でパトリックが一番派手にやらかしてくれます。地球帰還後は10日間禁欲と申し渡されたにも関わらず、初日から禁を破る人ですから、後のことは言わずもがな。抱くと速攻で子どもが出来ちゃうので、お腹を破って産まれてくる様はもう完全にエイリアン。パトリックが産まれた子どもを隠れ家に連れていったら、そこにはもう既に大量の子どもがわんさかいたのには笑ったわ。最初は無自覚だったらしいパトリックも自分の異常に気付いて自殺を図る。が、吹っ飛ばした頭が軽々と再生しちゃって、以降は精神も完全にエイリアンに支配された様子。もう子作りに歯止めがかかりませんよ~。
アンは真面目に10日間禁欲を守るも解禁後にエイリアンの子どもを宿して没する羽目に。アン方面はプレスとローラに抑えられてそれ以上は広がらず。意外な対エイリアンの決め手になったのがギャンブル。彼だけはスピーシーズのDNAに感染してませんでした。スペースシャトルの中で、DNAは3人全員を襲ったのですが、ギャンブルには劣性遺伝子があったため(症状はなくキャリア)、スピーシーズのDNAがそれに負けて滅したらしい。そうか、前作でシルが劣性遺伝子を避けたのは子どもが病気になるのを防ぐだけでなく、劣性遺伝子自体にスピーシーズを滅ぼす力があったからか…。
パトリックを探すのに協力したイブはパトリックに感化されて本能が目覚め、彼の元へ向かうことに。正体表したエイリアンどうしの抱き合いはさすがに気持ち悪いわ…でもイブには人間として育てられた感情がありました。ローラの呼びかけで理性を取り戻し、パトリックをやっつける側に。エイリアンの本能と戦うのも辛かったろうな…。イブの冥福を祈る…。
ギャンブルの血の応用で、モンスター化したパトリックも無事倒すことに成功。しかしエイリアンの目的は既に達せられた後だったみたいで、イブのお腹が大きくなるところで幕。そしてイブの車両にいた子どもは…? 続きが気になるような終わり方ですが…。