ハンガー・ゲーム FINAL: レジスタンス

ハンガー・ゲーム FINAL:レジスタンス BD

2014年
時間 123分
監督 フランシス・ローレンス

前の戦争で滅ぼされたはずの13区は地下の要塞で生き延びレジスタンスとなってスノー政権の打倒を目指していた。カットニスは13区のコイン首相に革命のシンボル"マネシカケス"になることを頼まれ、ピーターたちを救出する条件で引き受ける。"マネシカケス"に勇気づけられ、各地区で反乱への炎があがる。それに対しスノー大統領がレジスタンスと"マネシカケス"を倒すために打った手とは──。

ハンガー・ゲームシリーズ3作目。以下は2作目のネタバレも含みますのでご注意下さい。

カットニスが来た場所は13区だった。かつて反乱を起こして潰されたとされる地区だが、彼らは地下に潜って生き延び、革命のチャンスを伺っていた。文字通りのレジスタンスですね。12区の生き残りも、カットニスの母と妹もここに来ていた。ここではアルマ・コインという女性首相が皆を率いている。ヘヴンズビーも来ており、今やもうすっかり13区の幹部ですね。75回ハンガー・ゲームでカットニスに協力したビーティーも13区の技術担当になってました。エフィーもこちらに亡命してましたが、化粧と派手な衣装がないと一瞬誰!?と思うわ(^^;。

13区は地下潜伏のレジスタンスとは言え、要塞みたいな施設と設備でけっこう立派な構え。革命に備えて武器も蓄えていて、いつでも戦闘開始出来る状態になっている様子。ただ生活ぶりは地味で質素なので、エフィーにはこれまでとの落差がなかなか大変なようです(そこらの布で強引に頭を盛り上げる根性は応援する<笑)。エフィーの他にもキャピトルからレジスタンスに逃れてきた人も複数いる様子。

今作ではカットニスがレジスタンスの中で求められる「役割」にどう考えどう反応していくかがポイント。今回はゲイルが側にいて一緒に戦うことになりますが、カットニスの気持ちは…? スノー大統領に捕らわれたピータたちは救出できるのか?

FINALはパート1とパート2の2部構成になっていて、「レジスタンス」はFINALの前半(パート1)に当たります。革命の準備編みたいな感じかな。そのため続き(革命本編)は後半で!な終わり方になっているので、物語としての評価はパート1・パート2合わせて行うべし。

<ネタバレ>

レジスタンスのコイン首相は革命を成功させるためには全地区が1つに団結しなければと考えている。そのためには民衆の心を動かせるシンボルが必要。カットニスはピータの救出を条件にシンボルの仕事を引き受ける。エフィーからシナの衣装デザインを渡されて、カットニスはシナの遺志を汲んでプロパガンダ用の撮影に臨む。でも台本のお芝居では上手くいかなくて実地撮影に出るのですが、これ、結果としてではあっても、レジスタンスが8区の犠牲を大義のために利用した形になっちゃったなあ。

カットニスの苦しみはピータがスノー側のご意見番にさせられていることだった。テレビでピータの無事は確認できても、そんなピータを見せられるのは辛い。そしてゲイルもカットニスの気持ちに気付いたようです…今カットニスが愛しているのはピータだと。ピータ救出作戦に志願するゲイル、漢だな。しかし。キャピトルの隙を突いてピータたち3人を救い出すゲイルたちだったが、それはスノーが仕掛けた罠だった…。

ピータはカットニスを殺そうとする。ピータはスノーに恐怖で洗脳されて、カットニスを倒す刺客に仕立てられていた。ピータは元に戻れるのか!? 一方でコイン首相はゲームの勝者3人の救出を士気高揚の演説に利用する。コイン首相を中心に盛り上がるレジスタンスと、別人になってしまったピータを見つめるカットニスが対照的でした…。

コイン首相は革命のためならば多少の犠牲はやむなしと言う考えのようです。カットニスの辛い思いも、ピータの洗脳も、コインの目的の前では些細なことなのかも知れない。大事なのは民衆の団結と革命の成功だから。シンボルの役割を果たし終えたカットニスはレジスタンスたちの盛り上がりから置き去りにされたような感じだった。

カットニスは本来家族と静かに暮らしたいだけであって、ハンガー・ゲームにしろ革命のシンボルにしろ、カットニスにとっては意に沿わぬことをさせられていたことに変わりはない気がする。コイン首相が革命に向けて突き進もうとしている中、カットニスのこれからは…。パート2(革命編)に続く。ですね。

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