インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説
年 | 1984年 |
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時間 | 118分 |
監督 | スティーヴン・スピルバーグ |
制作総指揮 | ジョージ・ルーカス |
インディ・ジョーンズは上海で取引中に起きた騒ぎで、クラブの歌姫ウィリーと共に逃げ出すことになり、飛行機の墜落でインドの川に不時着する。そこの村人の依頼で、奪われた聖なる石(シバリンガ)を取り戻すためパンコット宮殿に向かうことになるが、その宮殿の中では恐ろしい儀式が行われていた──。
インディシリーズ2作目ですが、時系列的にはレイダースより前になります。1935年、レイダースより1年前の上海から物語はスタート。インディがマリオンと再会する前なので、今作では上海のナイトクラブで歌っていたウィリーがヒロインを務めます。ウィリーはインディとラオの取引に巻き込まれ、インディが飲まされた解毒剤を拾ったばっかりに流れでインディの冒険に付き合わされることに。ナイトクラブでは売れっ子だった彼女にはインドの奥地の大冒険はもう大変過ぎ。キャーキャー状態になるのも分かるかも。
今作ではインディに相棒も登場します。上海の少年、ショート・ラウンド。これはパンコット宮殿の王が少年なので、それに合わせるためだと思われますが(後半、インディVSモラ・ラムと対をなす形でショートVS少年王のバトルがある)、かわいくて元気な少年で活気をもたらしてくれます。捕らえられて働かされていた少年たちを救うのにも一役買います。
話の展開は前作にも増してジェットコースター。冒頭の上海のシーンからの脱出劇、パンコット宮殿の怪しげな儀式からモラ・ラムとの格闘、宮殿から脱出まで息つく暇もなくダーッと走り抜けます。ちょっとせわしないかもしれませんが、場面転換のテンポや台詞回しが上手くて、目が離せない。アクションが主体ながらユーモアも忘れず、インディとウィリーの駆け引きや、ショートとのやり取りもクスッとさせてくれるところ多し。難しいことは考えなくていい、インディ・ウィリー・ショートのトリオが繰り出すアドベンチャーの世界に浸りきって楽しむべし。
小ネタ。上海のクラブの名前が「オビ・ワン」。スピルバーグとルーカスだけのことはある(笑。
<ネタバレ>
パンコット宮殿にはイギリス軍のブランバート隊長が視察に訪れており、インディたちも客としてパンコットの宰相に迎え入れられるが、ブランバートの懸念通り、宮殿の地下では邪神カリーを崇める邪悪な宗教、サギー教が密かに復活していた。サギー教の司祭モラ・ラムはシバリンガ(サンカラ・ストーン)を5つ揃えて世界を支配する野望を持っており、残り2個を探すため村の少年たちにパンコット宮殿の地下を掘らせていたのだった。
モラ・ラムは人々に「生け贄の血」を飲ませて洗脳して信者にさせており、パンコットの新しいマハラジャである少年王もモラ・ラムに洗脳されていた1人だった。インディも一時は洗脳されるが、ショートの機転で正気に返る。洗脳は炎で追い払えるようですね。少年王もショートのおかげで正気に戻る。ラストの窮地にブランバート隊長と騎兵隊を連れて駆けつけてくれた少年王、さすがっ。
今作のアクションは全編これ全てクライマックス状態!なのですが、やっぱり生け贄の儀式、トロッコのアトラクション、吊り橋アクションが印象的ですかね。モラ・ラムの生きたまま心臓を抜き取る技はすごい(てか怖い)。トロッコバトルはもうそのまんまアトラクション体験です。これ、大画面3Dで見られたら臨場感も倍増しで嬉しいだろうなあ。前作の三日月刀シーンのオマージュもあり。吊り橋でサンカラ・ストーンが燃え出したのは、インディがシバの神に祈ったかららしい。モラ・ラムはシバの神に敵認定されちゃったようですね。
ラストのインディとウィリーはいい感じでしたが、インディがマリオンと再会するまでに2人がどうなったかは見た人の想像にお任せ、でしょうか。ショートもレイダースの時にはいないので、それまでにいい保護者に出会えたのだろうと想像しておきます(そう願う)。ちなみにショートの中の人は「グーニーズ」にも出ているので、そこで会えます。