鉄人28号

2004年
話数 全26話
監督 今川泰宏

2004年に放映された鉄人28号のアニメ。原作の連載時期である昭和30年代を舞台にし、平成に作られたリメイク作でありながらレトロな雰囲気を醸し出している。が、制作技術は2004年のものなので、レトロに見えて新しい面白い作風になってます。

結論から言うと、これは「鉄人28号の物語」ですね。
えっ、そんなの最初から当たり前だろうって!? いや、私が言いたいのはそういうことではなくて、これは「金田正太郎の物語」ではなくて「鉄人28号の物語」だったなということなんです…。

全体的に完成度の高い、よく出来た作品だったと思います。
1話を見た時は、予想外の迫力と存在感・その説得力に正直驚きました。まさかここまでの出来だとは思っていなかったので。戦後の昭和史を上手く物語に絡めながら、見ごたえのある展開になっていました。放映時間帯から考えても、最初から大人をターゲットに作られていたと思われますが、子どもでも十分楽しめる出来になっていたと思います。いや、どころかむしろ本来のターゲット?だったはずの夫(普通なら閲覧対象が逆じゃないか~というところが今回の鉄人ですな)よりも小学生の子どもの方が毎週凄い集中力でのめっていたくらいで。

ただ子どもの頃見た鉄人となんかイメージ違うな…という感覚もありました。別にイメージが違うのは悪いことではないです。アニメ化する際に何らかの脚色が行われるのは当たり前のことだし、作り手が自分なりの解釈と世界感をしっかりと持っていれば、それはそれで「もう1つの鉄人」として成立するからです。平成鉄人はこの点ではよく出来ていたと思います。

そこで冒頭の結論にいきつくのですが。正太郎の視点ではなくて、鉄人の視点から描いていたのですね。そう考えれば主人公の割には存在感の薄かった正太郎にも納得。だけど平成の世にリメイク版を出して存在意義を持たせるには、これで正解だったのかなと思います。ネットで、今回の鉄人は横山先生が本来描きたかったラストを実現したものだという話を見かけましたが、それが本当ならば、ああ、なるほどそうだったのかと。原作のエピソードをいったん解体・再構成して、オリジナルな設定や展開を入れつつも、結果としては「鉄人28号の物語」として帰結させることが出来た。リメイクものとしては珍しい成功作品になっていたと思います。久々の掘り出し物ですね。

個人的に面白かったのは、意外なキャラぶりで楽しませてくれた怪人敷島(笑、実は主人公だったんかい!とツッコミを入れたくなるよな成長ぶりとかっこよさを見せてくれた村雨健次。
残念だったのは、細かいところが微妙に私のツボを外していたため(絵柄とか~)、のめりこむところまでは行けなかったこと。そこまでハマれていたら、もっと楽しめただろうな~。

どちらにしろ、原作付きのアニメで「物語として完結」出来ている作品はそうそうないので、見る価値ありです。

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