ダーティペアの大勝負 ノーランディアの謎

1985年
時間 57分
監督 奥脇雅晴

少女ミスニーを保護する依頼を受けて惑星ウクバールにやってきたケイとユリ。だが依頼人は殺されミスニーは行方不明。ケイとユリはウクバールを統括するAJデベロップ社のサマラ保安部長の情報でノーランディアの森に向かう。ミスニーは見つかるのか、依頼人殺害の真相は、襲いかかるノーランディアの不思議な生物たち、事件の裏に潜む謎を追ってダーティペアが画面いっぱいに走り回る。

テレビシリーズ放映終了後に出された単発OVA作品。テレビでダーティペアが好きになって、OVAが出ると聞いて矢も楯もたまらずVHSビデオを買い求めたのも懐かしい思い出。当時のビデオテープにはOP・EDの主題歌の入ったカセットテープとブラッディカードがおまけに付いてました。このブラッディカード、テレビには出て来なかったので知らなかったのですが、原作小説でダーティペアが使っている武器なのだそうです。今作内では使われるシーンがあります。

今作の特徴というか売りは、キャラクターデザインをテレビ版より大人っぽくした!と言うことですね。等身を上げて顔も大人っぽく…との謳い文句でしたが、だからといって安彦良和の絵になるわけじゃないし、後になってみればそんな必要あったかな…と思うのですが、スタッフのテレビ版とは一味違うものを作るんだ!という意気込みにはつながったのではないかと。

大人っぽくがコンセプトなので、話もギャグは控えめでシリアス重視な作り方。そのため表情の変化なども極端な崩れは起こさず抑制が効いてしまったのはテレビ版を見慣れた目にはやや物足りない感じはありました。その分ユリが頭脳派という設定が生かされていて、SFらしさも前面に出ていて、テレビでそっち方面が物足りなかった人にはいい補完になったのでは。

しかし絵がどうであっても、声優のお二人が声を当て出すといつものケイとユリになるのはさすがですね。事件の最初にケイとユリが体験したクレアボワイヤンスも原作に出てくる設定らしいです。

<ネタバレ>

ノーランディアの生物を調べたユリは森の生物たちが「この世に存在しないもの(逆方向の螺旋)」を含んでいることに気が付く。結晶に右巻きと左巻きがあるのは初めて知ったわ…。かなりニッチなSFネタですが、こういう話題が好きな人には興味深い。そこから依頼人殺人事件とミスニーの謎が紐解かれ、AJデベロップ社の陰謀を暴くことへつながっていく。

惑星ウクバールには古代の異星人の遺跡があった。そこから異星人の知識を得たAJデベロップ社のオランは「人間にないもの」を持つ子どもたちを生み出す。その1人がミスニー。オランの陰謀に気付いた女性コニーがミスニーを連れ出しWWWAに保護を依頼するが、コニーはケイたちが来る寸前に始末されてしまう。逃げ出したミスニーはノーランディアに身を潜める。

オランが異星人の遺産から生み出した子どもたちには超能力があり、ミスニーの特技は幻想を見せること。ケイとユリはノーランディアでミスニーの幻想に惑われますが、シリアスからだんだんノリノリになって幻想を楽しみ出す。あーゆー楽しみ方なら幻想いけますね(笑。ケイもその気になればぬいぐるみ作れないこともない…のか(^^;。ようやくミスニーの心を開きかけるユリたちですが…。

だがミスニーはオランに奪われる。サマラによるとオランは異星人の遺跡を発見してから人が変わったらしい。サマラはオランの恋人だったようですが、ついにオランについていけなくなってダーティペアの協力者に。ウクバールの崩壊は、生み出してはならないものを生み出してしまったツケが来たようなものですね。生命を弄ぶことへの警鐘も打ち出したことで話も大人っぽくなっておりました。