ザ・フライ

ザ・フライ BD

1986年
時間 95分
監督 デヴィッド・クローネンバーグ

天才科学者セス・ブランドルは物質を転送させる研究をしており、ついに動物実験に成功する。だが、恋人ベロニカと元彼との関係を疑ったセスは酔った勢いで自分自身を転送してしまう。実験は成功しただけでなく、転送後のセスは身体能力まで上がっていた。浮かれるセスだが、だんだん体の様子がおかしくなってくる。転送装置に紛れ込んだハエがセスと融合していた!?

鑑賞&感想を書いたのはかなり前だったのに、ずっと忙しくてアップできる余裕がありませんでした。大分遅れましたがやっと感想アップです。

BSで流していたので見てみました。「蠅人間」とか「ハエ男」といった映画があることは知っていたので、一度は見ておこうかなと。1986年作なので、CGではなく特撮になります。タイトルと聞きかじりの内容から、仮面ライダーの怪人みたいなのを想像していたのですが、そっち系ではなかったもよう。グロ系のホラーみたいな感じ。もうちょっとビジュアルをハエに寄せてくれてもよかったのになーと、そこが不満。昆虫と言えば複眼ですよ! 複眼を出さなくてどこがハエなのさー。

しかし特撮で描かれるグログロネッチョリ度はなかなかのもの。CGにはない生々しさと存在感がありますね。だんだん崩れていくセスの恐怖も伝わってくる。でもセスくん、転送直後は謎の身体能力アップでハイテンションスパイダーマン状態なのには、ハエの能力を身につけたスーパーヒーロー誕生か!?と思ったわ…(^^;。

ヒーロー系ではなく、ハエと融合してしまった研究者の悲劇が柱の作品なので、(ハエには見えないけど)造形の怖さには力は入っていたと思います。実験に何かが混ざると言うのはあり得ることなので、その点ではリアルな恐怖を感じる。未来の科学者さんたち、ハエの混入にはくれぐれもご注意下さい。

<ネタバレ>

今作の転送装置は2つの転送ポッドを使い、1つのポッドで物質の解析・分解を行い、もう1つのポッドへ転送し元の状態に再構成するというもの。2つのポッドを離れたところに置けば、遠い距離へ一瞬で移動できる便利な装置。それが1匹のハエの混入で悲劇が起きた。セスは分子と遺伝子レベルでハエと融合してしまい、最初は普通の見た目だったものが次第に崩れてどんどん人間離れしていく。最後は脱皮!?みたいな形でズルリと皮が剥け、完全に異形に。この辺の描写は見応えありました。あと、ベロニカの夢というオチではありましたが、出産シーンもなかなかエグかった…。

融合後のセスは異様にハイテンションになり、ベロニカが唖然とするくらい別人状態になっていくので、体だけでなく頭の方にも融合の影響は出ていたように思います。自身の異常に気がついたセスは治ろうとするけど、人間に戻ろうとするのではなく、セスの子を宿したベロニカと融合して新生物になろうと言う斜め上の発想へ。いやそこは、融合時のデータが残ってるんだからさ、データからハエ成分を取り除いて人間に戻る努力をしようよ!?

もう人間の思考も消え失せたようなセスでしたが、最後の転送に失敗した時、ベロニカが撃てずに震え持っていた銃の銃口を自分の頭に向ける。一瞬でも人間に戻れて最期を迎えられたと思いたいです。

ただ今作、ベロニカのお腹の子がどうなったのかは分からないまま終わってしまうんですよね…。ベロニカは堕ろすつもりのようだったけど、本当に堕ろしたのだろうか? ハエ人間の子どもだから成長が早くて堕ろすのが間に合わなくて生まれちゃったりとかしないのか!?と妄想が広がってしまう。えっ、続編ありますの!? それはいつか見てみたいですね、気になります。

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