ゴジラvsメカゴジラ

ゴジラVSメカゴジラ [東宝Blu-ray名作セレクション]

1993年
時間 108分
監督 大河原孝夫

度重なるゴジラの襲撃に備えG対策センターが設立され、メカキングギドラの解析からメカゴジラが開発される。その頃ベーリング海の島で巨大な卵が発見され、京都の国立生命科学研究所に運ばれる。だが翼竜の卵と思われたものはゴジラザウルスの卵だった。研究所で孵化したベビー恐竜に反応してゴジラが出現、ついに動き出したメカゴジラがゴジラと激しいバトルを繰り広げる。

今作のお話は「ゴジラvsキングギドラ」からつながってますね。現代人も未来人の技術を解析してメカゴジラを作れるようになったか…。昭和版からブラッシュアップしたメカゴジラは文句なくかっこいい。しかも敵ではなく人間側、対ゴジラ兵器として活躍するのだから、メカ心をくすぐられた男の子たちが大喜びするのも無理はない。おかげで息子たち、メカゴジラ大好きになりました。もはや子どもたちの方が詳しくなり、昭和メカゴジラ・VSメカゴジラ・ミレニアムメカゴジラ(機龍)の区別がつかない私に違いを教えてくれる始末(笑。

原点回帰を目指して怖いゴジラから始まったVSシリーズですが、VSキングギドラ辺りからエンタメ要素が増えてきて、架空のメカや男の子が喜ぶ設定も増えてきて、シリアスながらもシリアスのベクトルが子どもが喜ぶエンタメ方面に向き出した感があります。その究極がメカゴジラですね。男の子が大好きな「合体」も忘れない。時代が変わっても作風が変わっても、やっぱりゴジラは子どもたちの夢と共に在る。

今作ではゴジラの他にラドンも登場します。以下、今作のバトルメンバーを。

ラドン

造形がかっこよくなって帰ってきたラドン! 2つあった卵の1つから孵ったもので、プテラノドンの卵が放射能でラドンに変化していたようです。

ベビーゴジラ

ゴジラザウルスの赤ちゃん。まだ孵っていなかった卵が国立生命科学研究所に運ばれ、そこで孵化したもの。造形はミニラよりはましとは言え、もう少し何とかならんかったものか…と思う(個人の感想です)。孵化して最初に見た研究所の五条梓を母親と思って慕う。今作の時点ではまだゴジラにはなってないと思われます。

メカゴジラ

G対策センターのGフォースが誇る対ゴジラ兵器。3~5人の搭乗員で操縦する。様々な武器を備え、戦闘機ガルーダと合体してスーパーメカゴジラになる。

ゴジラ

ゴジラザウルス誕生に反応し、国立生命科学研究所目指して日本に上陸。ラドン、メカゴジラと対戦する。

<ネタバレ>

卵発見時に現れたゴジラは先に孵っていたラドンと一戦交えますが、この時は互いにベビーゴジラの卵を守ろうとしてぶつかり合ったみたいですね。後半、ラドンがファイヤーラドンにアップデートしてゴジラの危機に駆けつけて力を貸すのですが、この時は互いに守りたいものが一致したということで協力関係になった感じかな。ゴジラに第2の脳があったのは新設定。

今回のゴジラは仲間を守るためにやってきたと言う、怖いながらも生物としての一面を見せる設定になってます。ゴジラとベビーゴジラは親子ではないけど、同族が生まれたのを察知して迎えに来たという感じですね。梓はベビーゴジラを仲間の元へ返すことにする。未希の心にも変化が。ゴジラを倒すべき敵としてではなく、同じ地球に生きる生物として受け入れる気持ちが芽生え始めた。

生物の命あるものの強さには命のない機械では叶わないと分かった時、メカゴジラは負ける運命にあった。VS版ゴジラはただ怖い存在なだけではなく、新しい方向性を見出した。だから私はゴジラが好きなのだ。改めてそう感じさせてくれた作品でした。

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