モービウス

2022年
時間 108分
監督 ダニエル・エスピノーサ

生まれつき血液の病を患っていたマイケル・モービウスは才能を見込まれアメリカの学校へ行くことになり、やがてノーベル賞候補になるほどの医者になる。マイケルは自分と同じく不治の病に苦しむ親友マイロのためにも病を治す研究に打ち込み、コウモリを使った血清を完成させる。だが、その血清にはコウモリのような超人的な能力と吸血鬼のようになってしまう危険性が潜んでいた…。

モービウスとはスパイダーマンに出てくるヴィランの1人で、ヴェノムに続くスパイダーマン・ユニバースの一環のようです。今作にスパイダーマンは出てこないので、モービウスを主人公にしたモービウス誕生物語になってますね。コミックの設定は知らないのですが、映画のモービウスはなかなか強そう。高速で移動する時、霧のような煙のようなもので体の一部が拡散&流れるような描写は新鮮でした。本家ヴァンパイアが霧に姿を変えることへのオマージュかな?

科学者の暴走が悲劇を生むという構図は定番ではありますが、分かりやすいという利点はある。動機も自分や親友のような不治の病に苦しむ人たちを助けるためなので、マイケルの気持ちにも入りやすい。親友のマイロ(本名はルシアン:マイロはマイケルがつけたあだ名)は資産家のようで、マイケルの研究に資金援助してるようです。マイケルに留学を勧めた医療施設の医師エミールはマイロの病気のサポートも続けてくれていた様子。しかしマイケルが自分を実験台にして血清を打ったことで…?

マイケルが苦悩するだけではアクションにならないので、そこはもちろん"敵"が登場し、派手なバトルを堪能させてくれます。この辺の展開はこの手のヒーローものを見慣れてる人には予想通りなところはありますが、これはもうお話よりもモービウスのアクション映像を楽しむ作品なんだと割り切って見るが吉。周囲の状況をレーダー探知する描写も面白いです。

<ネタバレ>

親友がモービウス化して敵になる!のはベタですが、分かりやすくて気持ちが入りやすい設定なのは確か。マイケルは自分を抑えるのに頑張っていたけど、こっそり血清を打っちゃったマイロは病から解放され超人能力を手に入れたことを喜んでしまう。人を襲うことも厭わず暴れ回るマイロ。彼は子どもの時から病のために辛い思いをしてきたもんね…これまで溜まってきた分を発散してるような面もあったのかも。しかし吸血殺人が続くのを容認することは出来ないので、マイロを止めるためにマイケルは辛い決心をすることに。

かくして吸血超人同士のバトルが繰り広げられることになるのですが、吸血をやりまくってるマイロはパワーも大きくて強い。マイケルはコウモリを使って起死回生を図りマイロを鎮める。結局マイロは血清の効き目がなくならないと以前の人格を取り戻すことが出来なかったようです。最後にマイケルがマイロのことを「ルシアン…」と本名で呼んだことに、マイロを病から助けたくて研究してきたのに助けられなかったことへの哀しみが入っていたように感じました。

ところで2人のバトルの犠牲になったマルティーヌ…目覚めてたよね!? しかもあの様子は…!? 彼女もモービウスの仲間入りをしたのでしょうかっ!? だとしたら次作があるのならどうなるのか楽しみです。

エンドロールについて

マーベル作品はエンドロールのおまけも楽しみの1つだけど、今作では…刑務所の空き部屋に突然出現した人間…エイドリアンて、ホームカミングに出ていたあのエイドリアン・トゥームス!? リズの父親で武器商人だったエイドリアン!? バルチャーのエイドリアン!? …そうみたいですね、バルチャーのコスチュームでモービウスを誘いに来てたもんね。と言うことは、これもノー・ウェイ・ホームの影響なのかしら。今後のスパイダーマン・ユニバースが気になる展開です。