アメイジング・スパイダーマン2

2014年
時間 142分
監督 マーク・ウェブ

高校を卒業し大学生になったピーターはスパイダーマンの活動を続けながらもグェインとの交際が続いていた。オズコープ社の社長の息子ハリーが戻って来て旧交を温めるピーターだが、町に電機人間エレクトロが現れ、更にグリーン・ゴブリンまで…? ピーターの父の研究の謎とは、そしてスパイダーマンとグェインを襲う危機とは…!?

ステイシー警部との約束が頭をよぎりながらも、なかなかグェインとの距離を取ることが出来ないでいるピーター。アメイジングのスパイダーマンはまだまだヒーローの自覚が足りず未熟なところがある。それが今作でどうなるのかもポイントの1つでしょうか。今作でも冒頭でピーターの両親の話が描かれますが、前作よりも更に詳しい状況に触れているので、何故両親が消えたか、両親の研究とは何だったのか、その辺も気になるところ。

今作で登場するハリーはピーターの親友設定ですが、寄宿舎に入っていて8年ぶりの再開ということになってます。ハリーは父のノーマン・オズボーン氏の死去でオズコープ社を継ぐのですが、そこで…? ピーターが大学生になったことで前作クラスメイトのフラッシュは出て来ず。隠れフラッシュファンとしてはちょっと残念。

今回の敵は複数。エレクトロは電気を取り入れたり放電するだけでなく、自身が電気にもなるので電気のある所なら神出鬼没、そのパワーはビルを破壊し町を機能停止させてしまうほど凄い。体があってないようなものなので、スパイダーマンとの戦闘ぶりも空間を自在に使う立体バトルで見応え十分。スパイダーマンのブランコ飛びも存分に披露してくれて空中戦を堪能させてくれます。グリーン・ゴブリンも登場。スパイダーマンファンなら登場メンバーを見ただけで誰がゴブリンになるのかすぐ分かると思いますが(^^;、そうなるまでのいきさつもお楽しみの1つじゃないですかね。

ただ原作を知らない人には衝撃の結末が待ってます。それを納得できるかどうかで評価も左右されるかも。

<ネタバレ>

今回のメインヴィラン、エレクトロは少し気の毒なところのある人でしたね…。オズコープ社電気技師のマックスは配電網を開発し会社に尽くしているのに、地味で影が薄くて周りから相手にされない。スパイダーマンに助けてもらったことでスパイダーマンの熱烈なファンになるが、それが裏目に出てしまう。マックスの気持ち、分からなくはないので、そこが哀しいです。でも逆恨みから抜け出せなかったのが悪役の所以か…。

アメイジングのハリーは親友設定の割には自分のことしか考えてなくて、迷いなく悪役ポジションまっしぐらなので(少しは迷えよ…)ちょっと感情移入し難いですね;;。研究者でもないのにスパイダーマンの血が自分の病気に効くと勝手に決めつけて、これまた迷いなく蜘蛛の毒を自分に打つって(本当に病気に効くならとっくにノーマン社長に投与してる)、そりゃその思慮の浅さでは社長職を切られてもしかたなく思えるわ…。

なお、冒頭でピーター父がデータをアップロードした相手"ルーズベルト"とは、廃棄された地下鉄に作られた父の秘密の研究所のことでした。そこで父のメッセージを見たピーターは父の失踪の真実を知り、遺伝子交配蜘蛛に組み込まれた人間のDNAは父のものだったことを知る。だから息子のピーターは蜘蛛の毒に適合性があり、スパイダーマンになれたのだと分かる。となると蜘蛛の毒に適合性のないハリーも前作のコナーズ博士と同じく…。

グェインは今回も活躍、エレクトロを倒すのに協力します。が、グリーン・ゴブリンと化したハリーが要らんことをする。これは衝撃でした…! この手のヒーローものならヒロインはどんな窮地に陥っても助かるのがお約束じゃないの!? 後でアメコミの原作がそうだったから映画もこうなったと知ったのですが、なるほど、これならサム・ライミ版が最初からMJをヒロインにしたのも納得。グェインも恋人ではなく脇役ならば死なずに済むし、後味も悪くならない。原作がどうあれ、エンタメ映画の作劇としてはサム・ライミ版の設定が正解だったと思います。

グェインを亡くしたピーターはしばらくスパイダーマンの活動を停止。それでも町を脅かす悪党にスパイダーマンを待つ人々の声に応えて再び立ち上がる。2作かけてやっと一人前のヒーローに成長できたスパイダーマン。それにしても重すぎる代償でしたが。

ところでハリーは悪の親玉街道まっしぐらですかね…? ハリーをけしかける謎の人物は誰よ?と思うが、アメイジングシリーズはこれで打ち切りになってしまったので、やや消化不良感が残ります。もし3作目があったら2作目の結果でも納得できるような展開を見られたかも知れないのに、と思うと残念。