スパイダーマン2(サム・ライミ版)

2004年
時間 127分
監督 サム・ライミ

グリーン・ゴブリン戦から2年。アルバイトしながら大学に通うピーターはハリーの紹介で尊敬する科学者オクタビアスとの出会いを果たす。だがオクタビアスは核融合装置を動かす人工アームに支配されてしまい、Dr.オクトパスになってしまう。一方でピーターはスパイダーマンの能力が消えかかっていることに気付き、ヒーローを続けるかどうか悩むのだが…。

念願の映画館での鑑賞を果たしました。大画面で見ると、スパイダーマンのかっこよさも倍加され、見ていて爽快で気持ちいいのなんの。ヒーロー・アクションものには、この「動きで魅せるかっこよさ」が必要不可欠。それを十二分に満たしてくれた上で、ドラマの部分もしっかり作りこまれているのがサム・ライミ版スパイダーマンシリーズのいいところ。1作目と同様、作品世界のスケールはそんなに大きくないのですが(宇宙規模とかに広がっていったりはしない)、あくまでも人と人との対決になっているのがいいのです。

ピーターはあれからハリーとのルームシェアはやめたみたいで1人でアパートを借りて大学に通ってますが、ヒーロー業が忙しくて学業もアルバイトも上手くいかずなかなか大変。MJの気持ちを知りながらも恋人としては付き合えず、スパイダーマンを憎むハリーとの関係も微妙に。そんなピーターの心の鬱積が現れたかのようにスパイダーマンのパワーが…?

そしてクリーンで安定した核融合装置に夢をかけるオクタビアス。彼はピーターに自分の抱負を語る。だが核融合の実験中に、身に付けた作業用アームの人工知能に支配されてしまい、4本の人工アームに4本の手足、計8本の手足を持つDr.オクトパスと化す。Dr.オクトパスの背中から生えた4本アームのダイナミックなアクションは見どころ。壁登りも出来るんですね。

バトルの横糸にピーターの悩みが縦糸となって絡み、クラッと来るかっこよさと何とも言えない切なさのバランス感覚が思いっきりツボにハマってくれて、私的には大ヒット作品。続編で更に素敵になる、というのも嬉しいですね。

<ネタバレ>

悪を見過ごしたことで伯父を亡くしたことから正義のヒーローへの道を選んだピーターですが、現実は大変。女優の夢を叶えたMJの舞台もまともに見に行けない。MJの気持ちを知りながらも恋人には出来ず、結局MJはピーターをあきらめて違う男性との結婚を選んでしまう。スパイダーマンに父を殺されたと思うハリーは、ピーターがスパイダーマンの写真を撮るのが気に入らない。

不調を感じていたピーターはとうとう本当にスパイダーマンの能力が出せなくなり、普通の人間に戻ってしまう。医者に心の中ではそれを望んでいたのではないかと言われ、スパイダーマンをやめて普通の学生に戻る。時折目の片隅に入る悪事を見過ごしながら…。だがそれでいいのか? メイ伯母さんに伯父が亡くなったいきさつを打ち明け、スパイダーマンに憧れる少年に出会い、伯母に誰の心にもヒーローは存在すると教えられる。心の中のヒーロー(正義)に従うことで毅然と生きられる、時に夢をあきらめてもと。伯父はそういう人だったと。

迷いを吹っ切ったピーターに能力が戻る。MJを連れ去ったDr.オクトパスにスパイダーマンとして立ち向かうピーター。電車シーンは圧巻でした。だがDr.オクトパスの本当の目的は核融合装置の完成だった。それが彼の夢だから。このままでは街が吹き飛ぶ。ピーターはDr.オクトパスに語りかけて、オクタビアスに自分を取り戻させる。

正しいことをするためには夢をあきらめなくてはならない時もある。

サム・ライミ版スパイダーマンは名言が多いです。夢に支配されていたオクタビアスは夢をあきらめる(核融合装置を止める=川に沈める)ことで自らを正した。アームの人工知能はオクタビアスを操ったと言うより、彼の心の中の欲望を増幅させる装置として働いた気がします。ピーターの尊敬する学者に戻って最期を飾れたのがせめてもの救いでしょうか。

Dr.オクトパスとのバトルでスパイダーマンの正体を知ったMJだけど、やっぱりピーターだと気付いてたよね。だからキスで確認しようとしたのよね。MJは結婚式をやめて花嫁姿でピーターの元へ行く。ピーターがスパイダーマンとして生きることを全て承知の上で。2人の恋に答が出たことが嬉しい。素敵なラストシーンでした。

そしてハリー。スパイダーマンがピーターだと知っただけでもショックなのに、父がグリーン・ゴブリンだったことも知ってしまい…?

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