スペースバンパイア

1985年
時間 116分
監督 トビー・フーパー

ハレー彗星の調査に向かったスペースシャトル・チャーチル号が謎の宇宙船と遭遇。宇宙船の中では女1人・男2人の3体がカプセルで眠っていた。チャーチル号は3体を回収し地球に戻るが、彼らは人間の生命エネルギーを吸収するエイリアンだった。このままでは人類が彼らに滅ぼされてしまう。チャーチル号ただ1人の生き残りカールセン船長はSAS(陸軍特殊部隊)のケイン大佐と共にエイリアンの女を追うが…。

公開時に映画館で鑑賞。ザ・シネマで流してくれたので久しぶりの再会となりました。当時は精気を吸われた人間のミイラ化SFX技術が話題になり、大画面で存分にゾンビパニックを楽しませてもらったものです。タイトルからも分かる通り、内容はSFテイストの吸血鬼ホラー。吸血鬼に襲われた者は吸血鬼になるというセオリー通り、ゾンビ化した被害者が襲う側にまわり、町はゾンビであふれ阿鼻叫喚。今作では襲われて2時間後に動き出すので、「潜伏期間は2時間」などと言われております。

今見るとB級っぽさもそこかしこに感じられますが、80年代作品の放つパワーとエネルギーは健在。ともかくも女バンパイアが美しくて魅力的で、一糸まとわぬ裸体で歩き回る姿に、男たちは一目見るなりメロメロ。それはもう、自分から進んでエネルギー吸われに行ってんじゃないのと突っ込みたくなるくらいの勢いで犠牲になられております。突っ込みどころがあっても強烈な魅力が1点あれば、細かいことは気にならなくなるのもこの手の作品のいいところ。

制作にイギリスも入っているので、主な舞台はイギリスです。3体のスペースバンパイアが収容されるのもロンドンの宇宙センター。そこから女バンパイアが男どもに魅力を振りまきながら町へ出て行ってしまう。男バンパイア2体も後から宇宙センターを抜け出ますが、もうすっかり女バンパイアに存在感を奪われてるな(笑。男バンパイアの役割も実は大きいはずなんだけど、話の焦点が女バンパイアに集中してるので、忘れがちになります。華やかな女バンパイアの裏で地道にコツコツお仕事してた男バンパイアさんにもご苦労様と言ってあげたい。

<ネタバレ>

チャーチル号のカールセン船長こそが実は一番最初に女バンパイアに誘惑されちゃった人だった(^^;。その時、女バンパイアは地球の情報を得るためにカールセンとエネルギーの交流を行う。チャーチル号の乗組員全員が犠牲になってもカールセンだけが生かされていたのはそのため。ただそのことでカールセンと女バンパイアにはテレパシーのようなものが通じるようになっていて、カールセンはそれを頼りに女バンパイアの居場所を探す。

この辺、「魔人ドラキュラ」にも似たような描写があるので、ドラキュラ好きとしてもインスパイアしてくれたのかなと嬉しくなりますね。ドラキュラ伯爵に血を吸われたミナはその時ドラキュラの血も飲まされ、ドラキュラと通じ合うようになる。ドラキュラはミナを通じて追っ手の動向を知ろうとするが、ミナ側も逆にそれを利用してドラキュラの居所を探ろうとする。今作ではこれがアレンジされて生かされているのがいいです。

しかしカールセンが女バンパイアを追っている間にロンドンでは男バンパイアがせっせとお仕事してました。自分たちがおびき出されてたと気づいた時はロンドンはゾンビだらけに。ケインはファラーダ博士から鉄(銀じゃないのね)がバンパイアの弱点と教えられ、鉄の杭で男バンパイアを倒し、女バンパイアの所に行ったカールセンに鉄の杭を投げ渡す。カールセンは鉄の杭で自分ごと女バンパイアを貫くけど、最後は女バンパイアと一緒に宇宙船に行っちゃいましたね? アレはアレで愛を遂げられたと考えてもいいのでしょーか。

人間側の主人公はカールセンとケインだろうけど、作品としての主役はやっぱり女バンパイアでしょう。ここまで堂々と裸体をさらけ出してくれる作品も珍しいと思う。彼女は人から人に乗り移ったり、流れ出す血液からグロ再生するなどいろいろ技も見せてくれますが、やっぱり裸体の魅力が一番インパクトあります。なおバンパイアたちの真の姿はコウモリ型エイリアンですが、彼女はカールセンの理想の女性の姿になってみせてたようです。

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