ワンダーウーマン 1984
年 | 2020年 |
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時間 | 151分 |
監督 | パティ・ジェンキンス |
1984年のアメリカ。ダイアナはスミソニアン博物館で働きながらワンダーウーマンとしてヒーロー活動を行っていた。博物館に持ち込まれた盗品の中に「1つだけ願いを叶える石」があり、ダイアナと同僚のバーバラが願ってみたところ、本当に願いが叶ってしまう。だがその石には恐るべき罠があった。願いを叶える石を探していた石油会社社長のマックスは自分の野望のためにとんでもないことを願い、世界は大混乱に陥る──。
コロナ禍に翻弄されることになってしまった作品で、私も映画館で見られなかったのだけど、レンタルでようやく鑑賞。1984年のワンダーウーマンのお話です。1984年…私には懐かしい青春時代! 序盤のワンダーウーマンの活躍が当時大好きだったクリストファー・リーブのスーパーマンと重なって見えて、超個人的な理由で初っ端からウルウル(笑。そうだった、スーパーマンを見た時もこんな気分だった、もう見られないと思っていたリーブのスーパーマンが形を変えて目の前に現れてくれたみたいで、懐かしくて凄く嬉しい気持ちになりました。
しかも今作は序盤だけでなく、作品全般に渡ってリーブスーパーマンシリーズの再現性が高い。途中のあるシーンなんか、私まで拳をぐっと突き出して叫んでしまいそうだった…。
スーパーマンだ!
スーパーマンが帰ってきた!
私の愛したスーパーマンが帰ってきたあああぁぁ!!(歓喜)
これよ、これだよ、見たかったのはこれなんだよ~~。あれがもう一度見られるとは…。80年代ヒーロー万歳。真面目にシリアスに進化しすぎたヒーロー映画が原点に戻ってくれたような気持ち。ヒーロー映画に現実は持ち込んで欲しくない。この感覚は80年代に映画館でスーパーマンに熱狂した経験のない人には分かり難いかも知れませんが、リーブのスーパーマンに思い入れの深い人には【特別思い出フィルター枠】でお勧めです!
まあ少し頭を冷やして見ると、敵がもっと強ければよかったな~とか、もうちょっとスケール感が欲しかったな~とか、構成に突っ込みを入れたくなるようなところもありましたが、ワンダーウーマンかっこいいので、彼女の活躍が見られただけで私には十分満足でした。ロマンスの入れ具合もほどよいバランス。1作目のダイアナとスティーブの逆パターンみたいなことをやってくれたのも良し。騒ぎの原因が「願いを叶える石」なので先が読めちゃうところはあるけど、それも含めて一時夢物語に浸れたらそれで良し。エンターテイメントなんですから。
<ネタバレ>
問題の願いを叶える石。ダイアナもバーバラも本気にはしてなかった。それがちょっと呟いた願いが本当に叶っちゃって本物だったと分かる。ダイアナはまさかのスティーブの復活。他人の体にスティーブの魂が復活した形で登場、第一次大戦で世を去ったスティーブには1984年でも大未来。ここで1作目の逆パターンに。未来の世界に驚くスティーブをダイアナがサポート。こんなちょっとした描写が楽しい。
バーバラは憧れのダイアナみたいになりたいと願ったがために、ダイアナのスーパーヒーローの力まで授かってしまう。ここでバーバラはヴィランになるのか相棒になるのか!?と思うが、願いの代償に優しさを失った時点で敵コースでしたね…。この願いには代償があった。ダイアナはスティーブを得た代わりにヒーローの力が弱体化し、バーバラにさえ勝てない状態に。ここでスティーブが切ない決断を。スティーブってどうしてもこういう役回りなのね…。でもそのおかげで、ますますスティーブはダイアナの中で永遠化しそうですが。
スティーブの死を受け入れ"真実"を生きて前に進み出したダイアナはジャンプしたまま空中に留まり、スーパーマンポーズで空を飛び始める。おおっもうこれは完全にスーパーマンの再来ではないですかあ~! ここで興奮しなくてどうする!!
マックスはラスボス化するのかと思ったら、そこまでではなかったですね。でも願いを叶える石の使い方はそうきたか~と思わせてくれました。バーバラにはもっと互角感が欲しかったです。パワーアップがチーターはちょっと…。相手はゼウスの子だぞ、神レベルの装備をしてくれないとバトルがスケールダウンしてしまう。バトル方面と収拾のさせ方がちょっと物足りなかったけど、解決を敵やっつけに頼らなかったのは方向性としては悪くないと思います。
ところでエンドロールにアステリア(アマゾンの伝説の戦士)が出てきたけど、生きてたの?