パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々

2010年
時間 121分
監督 クリス・コロンバス

ゼウスの稲妻が盗まれ、ゼウスはポセイドンの息子に疑いをかける。パーシー・ジャクソンはポセイドンと人間の女性の間に生まれたデミゴッド(半神)だったが、稲妻盗難事件が起こるまで自分の出生を知らなかった。パーシーはハデスにさらわれた母を救うため、親友のグローバー、アテナの娘アナベスと共に冥界へ向かう。メデューサやヒドラなどが次々襲ってくる中、パーシーは身の潔白を証明し、母を救い出せるのか!?

古代の神々が登場する作品は多いですが、これは現代を舞台に少年少女が学生気分のノリで冒険旅行する軽い作風。突っ込みどころは多いです。パーシーは稲妻泥棒の疑いをかけられてゼウスの稲妻を狙う輩に狙われるようになり、安全なデミゴッド訓練所に逃げ込む(そのまま入学になる)のですが、何で最初からそこに入らなかったのよとか、ゼウスの決めた期限までに稲妻が戻らないと戦争になる話がいつの間にか青春学園ものからパーシーの母ちゃん助けろ大作戦にすり替わってるし、この話の芯はどこ?と微妙な気持ちになりつつも、モンスターいっぱい出てくるし細かいことは気にせず頭空っぽにして楽しめばけっこう面白い(笑。

パーシーたちの冒険行の大半は母が連れ去られたハデスの冥界へ行くことに費やされます(ゼウスの稲妻を探すことはしない)。訓練所のルーク(ヘルメスの息子)が色々装備を貸してくれて、"冥界から戻れる珠"を1つ見つける毎に地図に次の情報が示され、罠やモンスターと戦いながら珠を探して目的地を目指すわけです。

バトルの場所はメデューサの拠点が個人の石像店だったり、ヒドラが出てくるのがパルテノン神殿のレプリカだったり、ラスベガスで遊んだり、冥界の入口がアレだったりと、学生気分に似合いの軽さ。でもこういうの嫌いじゃないよ。空飛ぶ靴が運動靴なのもいい(笑。軽めながらもラストバトルではパーシーもポセイドンの息子らしい気合いを見せてくれます。

<ネタバレ>

今回の騒動の張本人は実はルークでした。神々は人間界へ遊びに来ては子作りして去っていく輩ばっかり。神々は自分の子どもとは会おうとせずパーシーもアナベスも親の神を見たことがない。ルークはそんな神々に腹を立てていたんだろうな。デミゴッドの訓練を「中世ごっこ」と言い、自室にパソコンをたくさん並べてテレビゲームをしていたルーク。ゼウスから稲妻を盗んでハデスに渡すことで神々を戦わせ自分たちの時代にしようとしていた。

そんなわけでハデスがあっけなかった代わりに(おかげで母は無事救助)、ルークがラスボス位置でパーシーとラストバトル。やっぱりポセイドンの血は強かったみたいで覚醒パーシーにはルークもかないませんでした。ルークから取り戻した稲妻をゼウスに返した後、パーシーは初めてポセイドンと会い、父への思いを果たす。最初は自分の出生に戸惑っていたパーシーもデミゴッドとしての自覚が出てきたようです。

個人的にはグローバーがなかなかいいキャラでした。グローバーはパーシーの守護者で、実は下半身が山羊。パーシーのために冥界に残ったことで上級守護者にしてもらえて小さな角が生えてきたのを喜ぶのがかわいかった。ブルナー先生も実はケンタウロスでパーシーを見守っていたらしい。訓練所でも先生でしたね。

深い作品じゃないですが、神話と現代のミックスがなかなか意表を突いていて面白いし、この方向性で全体のバランスは取れてると思うので(冥界の入口がハリウッドでオリンポスの入口がエンパイアステートビルだもんな)、難しいことは考えずに楽しむが吉ですね。