ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密

2022年
時間 143分
監督 デヴィッド・イェーツ

闇の魔法使いグリンデルバルドが本格的に動き出そうとしていた。ダンブルドアは彼の野望を阻止するべく、ニュートに仲間を募らせてチームを結成。クイニーに去られて傷心のジェイコブもチームに加わる。ニュートたちはダンブルドアの指示で奔走するが、グリンデルバルドは魔法界の次期主導者に立候補しようとしていた。グリンデルバルドが選挙で選ばれたら魔法界も人間界も滅ぶ。ニュートたちは間に合うのか!?

ファンタスティック・ビーストシリーズ第3話。前2作に出てきたキャラたちを熟知している前提で話が進むので、忘れてる人は見る前に復習必須。そもそもグリンデルバルド役のジョニー・デップが降板しているので、冒頭でダンブルドアと話してるの誰?状態になり、ああそうかこの人が今作ではグリンデルバルドなのね…と自分を納得させる。

嬉しかったのはジェイコブがすっかりレギュラー化して参戦してくれたこと。チームはニュートを入れて6人。ジェイコブ以外はもちろん全員魔法使い。お飾りの杖をもらって魔法界へ乗り込む人間ジェイコブの活躍や如何に!? 今作の舞台はドイツとブータンが中心(ホグワーツも出てきます)。年代的にはこれから第二次世界大戦に向かう時代なので、そのせいか作品の雰囲気も暗め。でも時代描写で当時の空気感は味わえたかな。

グリンデルバルドVSダンブルドアが本格的に開始される3作目ですが、話の柱もこの2人が中心で、ニュートはちょっと脇へ寄せられた感があったかな。お話としてもローリングらしい切れの良さが足りなくて、毎回「そうきたか!」な意外な展開で楽しませてくれるのがこの作者の醍醐味だったのに、そこまでは行かなかった感じ。それより何より期待のナギニが出てこなかったー。

と不満もありましたが、それでもCGを駆使した魔法描写は見応えあったし、2話の補足も行われたし、全5作の中の3話目として考えればこんなものかなとも思いました。一部に物足りなく感じるところはあっても、最後は個人的に望んでいたものが見られたので満足です。

<ネタバレ>

タイトルのダンブルドアの秘密とは、アルバス・ダンブルドア個人のことではなく、クリーデンスを含むダンブルドア一族の詳細が明らかになった、と言うことだったようです。アルバスの妹の事情も明らかになり、クリーデンスとオブスキュラスの関係もより説得力のあるものに。そしてクリーデンスの出自の詳細も明らかになりました。グリンデルバルドがクリーデンスにアルバスの弟だと思わせたのはアルバス・ダンブルドアへの憎しみを募らせるためで、本当の出自はアルバスの弟のアバーフォースの息子でした。クリーデンスも自分がグリンデルバルドに利用されているだけだと気付き、本当の父と会えてよかった。

ジェイコブ&クイニー推しだった私にも嬉しい展開がありました。結婚問題からグリンデルバルドの信者になったクイニーだけど、グリンデルバルドが麒麟を残酷に殺すところを見てついて行けなくなったもよう。以降、少しずつ変化が描かれ、ブータンでついにジェイコブの元へ。正直、えっ戻るの早くない?と思ったりもしたけど(5話までは行かなくても、もう1話くらいは引っぱるかと思ってたわ…)、ハラハラドキドキが長引くのも疲れるし、ここで結ばれてくれてよかったです。ホッ。

魔法生物は少なめでしたが、シリーズが進むにつれ打倒グリンデルバルドへより比重が傾いていくと思われるのでしかたがないかな。今回の目玉は麒麟ですね。カバン作戦は悪くないが、ちょっと狙いが分かりにくかったかも。ニフラーは今回も面白い。光る物好き、徹底してるよな(笑。

シリーズ中盤の3作目で決着がつくわけはなく、野望を阻止されたグリンデルバルドは逃げるのですが、ジェイコブとクイニーの結婚式で一区切りついた感はありますね。「血の誓い」も破れたことだし、次回はローリングらしい物語の面白さを期待したいです。