ジュラシック・パーク

ジュラシック・パーク BD

1993年
時間 127分
監督 スティーヴン・スピルバーグ

恐竜のDNAから現代に恐竜が蘇った。生きた恐竜のテーマパーク、ジュラシック・パーク開設に当たって、古生物学者のグラント博士、古植物学者サトラー博士、数学者マルコムらが査察に訪れる。パーク開設者ハモンドの孫も加わり、開園前のコース巡りに出発するグラントたちだが、アクシデントが起きて恐竜たちがパーク内を暴れ回ることに。襲いかかる肉食恐竜たちに囲まれて絶体絶命のサバイバルが始まる!

恐竜! それは果てしない古代へのロマン! 恐竜大好きです、もしこの目で生きた恐竜を見ることが出来るならどんなに素晴らしいだろう! その夢を叶えてくれたのがジュラシック・パークです。CGと特撮を上手く組み合わせて、本当に"そこに生きている"と感じられる恐竜たちの凄い映像に感動が止まりませんでした。序盤で初めてブラキオサウルスを見た時のアラン(グラント博士)の驚嘆の顔! 私も同じ顔してたと思います。

恐竜は怪獣と違って、この地球に本当に生きて存在していた動物です。ゾウやキリン、ライオン、ワニなどと同じ地球の生物の仲間です。ただ、生きていた年代が違うだけです。だからこそ架空のモンスターにはない郷愁を感じるのでしょう。この作品の中では1993年当時の研究を元にした恐竜たちの姿が再現されてます。恐竜の研究も年々進むため今作の恐竜たちには羽毛はありませんが、やっぱりティラノサウルスは羽毛なしの方が怖くていいなあ。

今作は現代に恐竜を蘇らせる人間の身勝手や傲慢さへの批判、科学への警鐘も入っていますが、ハモンドの気持ちもよく分かる。私だって本当にジュラシック・パークがあったら絶対行くと思うもん! それだけ恐竜へのロマンって特別なものがあると思うんです、それは地球の歴史の一部なのだから。

[恐竜メモ]

今作で会える恐竜たちをちょっとメモ。私にとってこれは彼らに会うための映画でもあるのだから。説明は映画の設定によるものです。

ブラキオサウルス

草食で首が長い。私も初めて見た時は見上げるように見惚れた…。

パラサウロロフス

遠景でブラキオサウルスと共に群で登場。

ヴェロキラプトル

今作で知りました。小型だけど俊敏で頭のいいハンター。狙われると超怖い。

トリケラトプス

今作では病気で麻酔が効いてる状態なのでアランたち皆大喜びでなで回し状態(笑。

ティラノサウルス・レックス

恐竜界の王者。こんなのに襲われたら私だって理性を失いそう。

ディロフォサウルス

毒液を吹きかける。ネドリーがやられたのがこれ。

ガリミスム

群で走る様子を披露してくれました。

<ネタバレ>

太古の琥珀に閉じ込められた蚊から恐竜のDNAを取得できたので再現してみました!というところに科学のロマンを感じる。是非はともかく、科学心が疼くのは否定できない。ただし欠損部分にカエルのDNAを使ってまで無理に再現したのはどうか。そこに科学の傲慢が入ってきちゃってるよね。傲慢にはしっぺ返しがある。カエルのDNAのせいで雌のみで繁殖できないはずの恐竜たちが繁殖を始めていた…。

しかし今作のトラブルの一番の張本人はネドリーですね。パークのシステム責任者でありながらお金のために恐竜の胚を盗むという裏切り行為に走り、彼が柵の高圧電流を切ったせいで恐竜たちがパーク内を自由に暴れ回る大惨事に。おかげで主要メンバーは何とか逃げ切れたものの、サブメンバーが次々犠牲に。ティラノサウルスの迫力も凄かったけど、ラプトルの怖さが半端なかった。実際に恐竜に会ったとしたら本当に彼らが人間を襲ってくるかどうかは分かりませんが、ヒグマやサメでも同じような危険はあると思うので、やっぱりこうなるかな…(震。

でも怖い恐竜ばかりじゃないよ! ブラキオサウルスもトリケラトプスもガリミスムもよかったよ! 今作の好きなところは襲われる恐怖だけでなく、恐竜への憧れやロマンもしっかり描いてくれていること。アランの目線がそのまま恐竜好きな観客の目線になってくれてて、気持ちがキャラと一体化して冒険に臨めます。

結局はこんな危ないパークは無理!ということになってハモンドも島から脱出することになるのだけど、開園できなくても映画の中でたっぷり楽しませてもらいましたよ、ジュラシック・パーク。命をもてあそぶのはいけないことだけど、私たちから恐竜たちをもっと知りたい気持ちがなくなることはないだろうし、純粋なロマンは持ち続けていきたいです。ありがとう、悠久の時の彼方に生きた生物たちと過ごす時間をくれて。