ロボコップ

1987年
時間 103分
監督 ポール・バーホーベン

デトロイト市のオムニ社は未来都市デルタ・シティ建設に当たり犯罪撲滅のためにロボット(サイボーグ)の警察官を製作。ロボコップの活躍で市の犯罪は減り、ロボコップはデトロイトのヒーローになる。だが少しずつ以前の記憶が戻り始め、それがロボコップを苦しめる。自分を殺した犯罪者一味とその裏にいる黒幕を追って、ロボコップの自分を取り戻す戦いが始まる!

ニュースで状況説明を行い、CMでブラックユーモアを伝えるのはバーホーベンの得意とするところですね。ロボコップは正しくはサイボーグで人間を強化したものですが、オムニ社から見たら社の命令で動くロボット、という意味でロボコップの呼称になっていると解釈してます。なお、オムニ社は警察の親会社で、警察さえも支配するオムニ社はデトロイトの実質的なボス。

オムニ社で生まれたロボコップですが、犯罪撲滅のための警察官として活躍。悪者をビシバシやっつけてくれるロボコップは頼もしくてかっこいい。子どもたちにも大人気! しかし消されたはずの記憶が…? 残虐描写はバーホーベン節が冴え渡り全編なかなかにグロいですが、悪人が悪役に徹しているおかげで一種の様式化とも見なせてしまえるので、意外に気になりません。ここは素直にアクションを目いっぱい楽しむが吉。

ロボコップの他に軍事(に使う予定の)ロボットも出てきて盛り上げてくれます。CGのない時代なのでコマ撮影ですが、それも独特の愛嬌があって面白い。ED-209が一生懸命階段を降りようとするシーンは必見(笑。足先だけピクピクさせるシーンもあってなかなか芸達者。

アクションとヒーロー大活躍を楽しめる本作ですが、もう1つの肝はやっぱり望まないのにロボコップにされてしまったマーフィの哀しさでしょうか。夢にうなされ記憶を辿るシーンが胸に来る。そんな状況を作り出してしまったオムニ社内での人を人と思わぬ権力争いも犯罪者クラレンスと同じくらい腹立たしい。だからこそロボコップの正義の鉄槌が気持ちいいのです。ラストシーンは伝説級の名シーンでですね。

<ネタバレ>

元々の発端はオムニ社のジョーンズとボブの争い。副社長のジョーンズはED-209を開発するが、事故を起こしてプレゼン失敗。若いボブはその機会に乗じて自分のロボコップ計画を始動。ボブの計画が動き出して最初に重傷を負ったのがマーフィだった。マーフィは記録上は死んだことになり、記憶を消されてロボコップにされる。ロボコップ計画は大成功、ロボコップは町のヒーローになり子どもたちにも人気。その功績でボブはジョーンズを副社長の座から蹴落とし、自分が副社長になった。しかし収まらないのがジョーンズです…。

ジョーンズはクラレンスと組み、何とボブを暗殺。そこまでするほど憎かったのか…。けどジョーンズ、組んだ相手が悪かったかも。クラレンスはマーフィを殺した犯罪者一味のボスだった。ロボコップは最初はプログラム通りに動いていたが、クラレンス一味にやられた時の夢を見て記憶が戻り出す。マーフィの事件を調べたロボコップは自分を殺したクラレンスたちを逮捕に向かう。そこでクラレンスとジョーンズのつながりがロボコップにバレるのですが、ジョーンズには「ロボコップはオムニ社の役員には危害を加えられない」という切り札があった。

だけどマーフィの相棒だったルイスがロボコップを助ける。彼女はロボコップがマーフィと同じ癖を持っているのを見て、マーフィだと気付いてたのですよね。ここでロボコップが頭部のヘルメットを取る。機械の後頭部がむき出しになるけど、以降はずっとヘルメットなしで動く。鉄工場のクラレンスとの対決も素顔むき出しだった。これはロボコップがマーフィに戻った、自分を取り戻したことを示しているのだろうと思える。だから最後に彼はこう名乗るのです、「マーフィ」と。

ラストの役員会でロボコップがジョーンズの悪行をバラして社長がジョーンズの人質にされた時の、社長とロボコップのやり取りが最高。その手があったかー! 痛快とはこのことなり。他の作品に似たようなアイデアがあっても、ロボコップの決まり具合が一番です。

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