ジェミニマン

ジェミニマン BD

2019年
時間 117分
監督 アン・リー

ヘンリーはDIA(アメリカ国防情報局)の凄腕スナイパー。だが腕の衰えを感じ、引退を決める。しかし引退生活は暗殺者に襲われ、ヘンリーは巻き込まれたボート屋のダニーと共に暗殺者たちから逃れるが、若い暗殺者がヘンリーたちを追って来る。彼はヘンリーにも負けず劣らずの凄腕で、ヘンリーたちを追い詰めるが、その正体は…!? ジョージア、コロンビア、ハンガリーと世界を駆け巡ってヘンリーのアクションが炸裂する!

映画館で見たかったのに見損ねてしまった作品。レンタルでやっと見ることが出来ました。ヘンリー(ウィル・スミス)を追って来る暗殺者ですが、これがヘンリーそっくりの若者。この辺は予告編でもバラされてたし、「今のウィル・スミスと若いウィル・スミスが対決する!」のが謳い文句だったし、私もウィル・スミスVSウィル・スミスを見たいと思っていたのだから、この部分はネタバレではないと思って書いてます。ネタバレじゃないよね!?ね?(^^;。

期待通り、ウィル・スミス大舞台(笑。クローン人間が出てきますが、SF色は強くなく、本当にウィル・スミスの一人二役大アクションを楽しむ映画です。今の技術で若いウィル・スミスに出会えるのも今作の楽しいところ。こういう作品はCGなら何でも出来る、じゃなくて、アイデアを形に出来る技術があることを喜ぶ、という楽しみ方をしたいです。

ストーリーはそんなに深くはないので、ただただウィル・スミス様ー!だけでも十分なのですが、けっこう世界を駆け巡ってくれて舞台になった場所もなかなか面白かったです。コロンビアの街はカラフルで明るくて、どこか陽気さを感じさせてくれて印象に残りました。ブダペストの地下の遺跡みたいな所も楽しめた。ところでバロン役の人、どこかで見たような…と思ったらアベンジャーズに出てきたウォンじゃないですかー。個人的にはその辺もさりげにポイントでした。

さて、ウィル・スミスどうしの戦いの行方は如何に──と言うところですが、2人のヘンリーの選んだ道とは!?

<ネタバレ>

今作で出てくるクローンは代理母で産むパターンなので、時間がズレて生まれた双子みたいなものですね。DIAのヴェリスはヘンリーの腕を見込んで、ヘンリーがたくさんいれば最強!と考えたようです。それがジェミニ計画。しかしその計画に協力した科学者が手を引こうとしたので、科学者をテロリストと偽ってヘンリーに始末させた。だがヘンリーは友人からそのことを聞いてしまう。それでヴェリスは秘密を知ったヘンリーを消そうと企んだのですね。ヴェリスの元にはジェミニ計画で生み出した若いクローンがいるので、彼を送り出す。

ボート屋のダニーも実はヘンリーの監視役だったけど、ヘンリー暗殺計画に巻き込まれてヘンリーのいい相棒に。ヘンリーも都合よくあちこちに友人がいるけど、そこは気にせずに楽しむ(笑。バロンの存在感はいいアクセントになっていた気がします。途中退場してしまったのが残念。

そして今作メインのウィル・スミスVSウィル・スミス! クローンくんはさすがにもう1人のヘンリーだけあって、誰にも倒せなかったヘンリーを追い詰めるけど、ヘンリーはクローンに未来を与える選択をした。暗殺者になったことで選べなかった人生をクローンには送って欲しいと。ラストでヘンリーとクローンを追い詰めた2人目のクローンくんはかわいそうだったな。こんなことをしてはいけないと思わせてくれます。

SF色は強くはなかったけど、現実的なクローンなだけに、クローンで起こりうる問題を身近に感じさせてくれるところはありました。科学は正しい形で使いたい。アクションメインのストレートな話ではあったけど、難しく考えることなく問題提起もしてくれていて、個人的には好きな作品になりました。

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