ザ・ミスト(原題:Dans la brume)


注:このDVDは輸入盤でフランス語です

2018年
時間 89分
監督 ダニエル・ロビィ

少し未来のフランス。大地震発生後、謎の霧が出現し街を覆った。霧を吸うと死ぬらしく、アチューは妻とアパートの最上階へ逃げ込む。死の霧に埋もれた階下の部屋では医療カプセルに入ったマチューの娘が取り残されていた。娘を高台に避難させるためにマチューと妻は酸素ボンベを探して、娘用の特殊スーツを病院に取りに行こうとするが…。

ムービープラスで流してくれていたので鑑賞。パッと見現代のようですが、自己免疫疾患の娘が入っているカプセルが部屋に不釣り合いなSF的装置で、操作パネルも今より先を行ってる感じなので、医療設備をカプセル化して個人のアパート内に置けるくらいには未来、と言う認識で見ました。

アチューの娘のサラはカプセルの中でしか生きられず、カプセル内のモニターで同じ病気の子どもたちと交流しています。両親とは電話で交信。カプセルは透明なのでガラス?越しに両親の姿も見られます。アチューは娘を外に出してあげたくて、治療法を探してまわっている状態。そんな状況で突然の地震、謎の毒ガスが蔓延し、サバイバルスリラー開始。

死の霧は街を全て覆うのではなく、最上階の下で留まると言う微妙な状態。最上階の老夫婦の部屋にお邪魔して取りあえず難を逃れたものの、下には降りられない。娘はカプセルに入っていて無事なものの、バッテリーが切れたらカプセルの機能も停止してしまう。娘を助けるためには霧の中に入らなければならず、まずは酸素マスクを探せ!から始まって、色々制限のある中で奮闘する姿は派手さはないもののリアルではありました。

霧の深さが3~4階程度で済むのなら、それより高いビルにいる人は無事なはずだし、いきなり人類滅亡みたいになるか?とも思いますが、最後まで見ると今作の狙いはそこではなかったのだろうな…と思えます。

<ネタバレ>

まずは息を止めて酸素マスクを持っている人の部屋に侵入、どうにか酸素マスクを入手。これを付ければ霧の中でも大丈夫らしい。娘のカプセルのバッテリーを取り替え、外の様子を見てみる。やっぱり皆さん倒れていらっしゃるが、マスクを付けて高台を目指す人たちと遭遇。人々を誘導していた軍の人間から軍仕様の酸素マスクを手に入れ帰還。自分たちも高台に逃げることにし、娘のために特殊なスーツを手に入れようと病院へ。しかし入手したスーツも爆発で駄目になり、そうこうしてる間にも霧はじわじわと上昇、老夫婦の最上階も駄目になる。先が見えない展開、これどうやってまとめるの?と思っていたところへ…。

そうじゃないかな…?と思ったりもしたのですが、やっぱり娘は霧の中でOK!な人間だったのですね。話の途中でサラのような子どもが増えてる…みたいな会話があったけど、そういうことだったのか。あの霧はサラたちの体に合うものだったようです。そして傷ついたマチューが目を覚ましたのはサラのカプセルの中だった。

この逆転劇が今作の肝で、病人と健常者が入れ代わることで、環境が変われば健常者も病人になるし、病人が健常者にもなり得ると言うのが面白い。霧の正体は問題ではなく、環境の変化を表現するための比喩だと考えればいいのではないか。そのような見方をすれば皮肉の効いたSFです。

最後に野暮な一言。ノエ(サラのモニター友だち)、もっと早く来てあげてくれー。そしたらサラのママも死ななくて済んだし、マチューもあんな苦労しなくてもよかったのに~と思う私はやっぱりマチュー側(最後にカプセルに入る側)の人間ですね(^^;。

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