続・猿の惑星

1970年
時間 95分
監督 テッド・ポスト

テイラーの後を追って宇宙に出たブレントはテイラーと同じ所に辿り着く。ノバと出会い猿の町を見て驚くブレントだが、ノバと共にテイラー探しの旅に出る。猿たちの間では侵略の気運が高まり、領土を広げるためにゴリラの将軍が軍隊を率いて禁断地帯を目指していた。ブレントは猿たちから逃れるために岩場の穴から地下に潜るがそこで見たものは…? そして禁断地帯に踏み込んだ猿の軍団を待ち受けていたものとは…。

「猿の惑星」の続編です。が、この続編がもの凄いトンデモなシロモノで…。冒頭は前作ラストのほぼ使い回し。そのまま話は続いて行くのですが、テイラーが行方不明になる!? そしてテイラーたちの後を追ってやってきたブレントがテイラーを探すのですが、だんだん変な展開に…。猿たちも侵略を始めようとするところは「戦争」をテーマに人間社会の皮肉をやるのか!?と期待させてくれますが、侵略相手がそのう、あのう…(汗。

初めて見た時はあまりの予想の斜め上を行き過ぎる超展開に唖然…。い、未だかつてここまで酷い破壊力を持つ作品を見たことがない…! 商業作品でこんなことしていいんなら、どんな作品創っても許される気がしましたです。ここまで来ると比喩や皮肉なんかのレベルを遙かに大きく飛び越えていったい何が言いたかったんだ!!という気持ちになります…。

一応ジーラとコーネリアスも出てきますが、今作の中では何のフォローもなく終わります。この2作目は正直言って「見る価値なし」でいいと思いますが、3作目が真面目に今作の続きを作ってしまったので、今作を見ないと3作目の意味が通らないという大変迷惑な構造になってしまっております。猿の惑星シリーズをコンプリートしたい人は覚悟を決めてご覧下さい。そして3作目「新・猿の惑星」は今作のラストから驚異の立て直しを行い、まっとうな作品に戻ってくれたことを付け加えておきます。

以下は1作目のネタバレも含みますのでご注意下さい。

<ネタバレ>

禁断地帯には人間文明が滅びた後も生き残って進化した超人類がいた! テレパシーを使い、幻覚を見せたり相手を操ったりして攻撃する! これだけでも十分「猿の惑星ってこういう話だっけ…」という気分にさせてくれますが、これはまだ序の口。彼らは核ミサイル(過去の人間が作ったもの)を神と崇めており、それだけなら核信仰への皮肉と人類の愚かさを揶揄していると受け取れなくもないから。

テイラーはこの超人類に捕らえられており、テイラーを探しに来たブレントとノアも彼らに捕まってしまう。猿の軍団が迫っていることを知った超人類は核ミサイルを攻撃に使おうとするが、それはコバルト爆弾で地球も消してしまう最終兵器だった。当然テイラーとブレントはコバルト爆弾を使わせてはいけない!と思う。しかし超人類のテレパシーは猿には通じにくく、猿軍団の圧勝に。その混戦の最中、ノバを失い、猿との銃撃戦でブレントまで失ったテイラーがブチ切れてコバルト爆弾のスイッチを押してしまう!!

こうして地球は消滅しました。終わり。

って、えええ!!! 地球消してどうするのよ! それもテイラーが! 見終わってしばらくの間、ポカーンとしてました…地球だけでなく1作目の完成度までぶち壊してくれた凄い作品でした…。

地球を消す爆弾って使いどころないだろとか、戦争反対してたチンパンジーのことは考えなかったのかテイラーとか、もうどこから突っ込んでいいのか分からないくらいですが、これでは皮肉や風刺を飛び越えて呆反応の方が上回ってしまいますうぅ…。

念のため申し添えておきますが、もちろん原作には超人類なんて出てきません。こうして映画版「猿の惑星」は原作と離れてオリジナルな展開へと進んで行くことになるのです。