メン・イン・ブラック インターナショナル(MIB4)

メン・イン・ブラック:インターナショナル ブルーレイ&DVDセット

2019年
時間 115分
監督 F・ゲイリー・グレイ

子どもの頃エイリアンを見たモリーはMIBに入り新米エージェントMになる。初仕事でロンドン支局へ行き、エージェントHとジャバビアの王族ヴァンガスの護衛につく。だがそこへ双子の宇宙人が襲ってくる。ヴァンガスから謎の宝石と「MIB内部にスパイがいる」という忠告を受け取るM。ヴァンガスの宝石を巡る争奪戦、双子宇宙人との攻防、そしてMIBのスパイとは? MとHは宝石と謎を追って世界を駆け巡る

映画館に行けなかったのでBDが出るのを待ってレンタル鑑賞。MIBシリーズですが、JとKは出てきません。MIBにはたくさんのエージェントがいるので、他のメンバーに焦点を当てた作品。今作の主役はMとHで、舞台はロンドン支局。ですが、NY本部から出発して、ロンドン、マラケシュ、砂漠、孤島、パリと世界中を駆け巡ってくれるので、旅行気分も楽しませてもらいました。

ところで今作のコンビが、「マイティ・ソー バトルロイヤル」でも共演したクリス・ヘムズワース(ソー/H)とテッサ・トンプソン(ヴァルキリー/M)なのですね。アベンジャーズを知ってると現代版ソーとヴァルキリーにも見えて妙な気分(^^;。それでもお約束のベテランと新人の組み合わせとか、これまたお約束の超アイテムの数々など、MIBの世界観はそのままなのでそこは嬉しいところ。

しかしKとJがしっかり者のベテランとやんちゃな新米だったのに対し、今作のHとMは駄目先輩と優秀な新人女子という趣ですね。かつてハイヴから地球を救った英雄のはずのHはその割にヘラチョロしてて、Mの方がリード気味。これも時代でしょうか…。ユーモアやコメディ要素は前3作に比べるとちょっと足りない感じだけど、そこはキャストが変われば雰囲気も変わるよねてことで。

双子宇宙人はなかなか凄かった。ターミネーターみたいに繰り返し襲ってきて、これ倒せるのか?という気持ちにさせてくれる。あと、ひょんなことからMの家来になってしまったポーニィがけっこういいやつ。小さいのに活躍してくれて、下手するとHよりかっこよかったぞ(笑。パグ犬のフランクが(ちょっとだけだけど)出てきたのは旧作ファンへのサービスですかね。

<ネタバレ>

冒頭の子ども時代のM(モリー)がタランシアンというエイリアンと遭遇して逃がしてあげるエピソード。多分伏線なのだろうなと思っていたらやっぱり!でしたが、分かっていても回収されるシーンは嬉しくなる。恩を忘れない人情っていつの時代でもいいものだもの。

ヴァンガスの残したスパイ疑惑を論理的に説明展開してくれたMは優秀設定の面目躍如。おかげで観客も誰が怪しいのか気になるし、ミスリードもあってHまで疑いたくなる。しかしスパイはロンドン支部長のハイTでした。ハイヴと戦った時、逆にハイヴに乗っ取られ、Hの記憶操作をして「ハイヴはハイTとHで倒した」ことにしてたのでした。ここはスパイが誰かより、ハイヴを倒してなかったと見破ったMの洞察力の方におおっと思ってしまった。

双子宇宙人はハイヴの仲間ではなく、本当はハイヴを倒すためにヴァンガスの宝石を手に入れようとしていたのだった。ヴァンガスの宝石の正体は惑星を破壊できるほどの凄い武器。これをハイヴ(ハイT)に奪われたら地球は滅ぶ。だが宝石はハイヴを倒せる武器でもある。宝石を手にした者が勝つ! 宝石を巡って正体表したハイヴとラストバトルになるのですが、ここでポーニィ大活躍ですよ! ポーニィいなかったらMを戻せなくて地球はハイヴのものになっていたよー、ありがとう~。

今回の活躍が認められてエージェントOからニューラライザーを受け取るM。1作目と同じく、今作でもニューラライザーは見習いが一人前になった証として機能してましたね。そしてMはNY本部へ配属、Hはロンドン支部長見習いに。MとHは作中でのコンビではあったけど、むしろMとOのつながりの方が印象強かった今作でした。Mを採用したのもOだったしね。