メン・イン・ブラック(MIB)

メン・イン・ブラック BD

1997年
時間 98分
監督 バリー・ソネンフェルド

実は地球には既に1500ものエイリアンが移民として暮らしていた──。メン・イン・ブラック(MIB)は政府の秘密機関でエイリアンの監視とカモフラージュを行っている。NY市警のジェームズはMIBのKにスカウトされ、MIBの新たなメンバー、Jになる。その頃密入国したエイリアン"バグ"が人間の皮を着て宝石屋を襲っていた。バグが宝石屋から奪ったものがきっかけで宇宙戦争の危機が!?

公開時に映画館で鑑賞。これも好きな作品で、シリーズ3作品まとめたBOXも持ってます。まず発想が面白い。宇宙人が移民というのもありそうでなかった。地球に隠れ住んでいる宇宙人たちもユニークで面白い。宇宙人たちは普段は人間に変装してます。姿形が様々な彼らの変装ぶりも千差万別で、あっこの人がこんな形で宇宙人!というのが分かる時がまた面白くて楽しい。MIBの本拠地には移民管理センターみたいなのがあって、そこでは素の姿の宇宙人たちもたくさん拝めます。今作の設定ではプレスリーやスタローン、ジョージ・ルーカスも宇宙人だそうです(笑。

しかし設定以上に面白いのが役者とキャラの魅力で、JとKの絶妙コンビがこの作品を立たせる柱になっている。Jことジェームスが初めて変な「瞬き」に遭遇した時の反応には笑いました。そう来るか!と。採用試験の様子も、新米MIBとしてKについて仕事を教わる時もJらしい元気なコミカルさに見ていて飽きない。Kの真面目さ・ベテランエージェントぶりといい組み合わせで、2人の掛け合いだけでも満足できてしまう。

MIBには宇宙人たちのテクノロジーを生かした凄いアイテムや超武器がいっぱいあってそれも面白いのです。中でもJが気にしてるのがニューラライザー。赤くピカッと光ると記憶がなくなる。MIBたちはこれで宇宙人を見た人たちの記憶を消してエイリアンの存在を世の中から隠しているのです。宇宙人の死体に遭遇する機会の多い解剖医のローレルなんて「ピカッ」され通しですね(^^;。Jもニューラライザーをとっても使ってみたい。しかし新米には持たせてもらえない。Jがニューラライザーを使える日は来るのか?

そしてJのMIB奮戦記に絡んでくるのがゴキブリ型宇宙人バグの企み。移民局を通らず非正規に侵入したバグも人間に化けるのだけど、変装は下手らしく珍妙な動きをしてくれて、これがまたおかしい。悪者ポジションですが、同族?のゴキブリには愛情を示すなど、妙に愛嬌のある一面も。バグの狙う「銀河」を巡って一種即発の危機が訪れるのですが、JとKはこれを防げるのか!?

<ネタバレ>

宝石屋の正体はボルチア星アルキリアン帝国の王子。王子は店主ローゼンバーグに扮して「銀河」の守護をしていた。「銀河」はオリオン(猫)のベルトの玉の中に入っていた。バグが王子を殺して「銀河」を奪ったことでアルキリアン帝国は怒り、「銀河」を取り戻せなかったら1時間後に攻撃すると布告。宇宙船を壊されたバグは1964年の万博跡地へ向かう。実は跡地に残されている建物の一部が宇宙船になっていたのだった。いったんは飛び立つバグですが、JとKの攻撃で墜落、ついに人間の皮を捨てて正体を現したゴキブリ宇宙人と対決になるのであります。

ここでKが捨て身の活躍。あんなのに自ら飲み込まれるなんて~(ギャー)、消化される前に内側から攻撃できてよかったー。しかしバグは何でも食べるんですね。でも武器は飲み込むべきじゃなかったぞ。教訓ですね!?

「銀河」は無事取り戻され、危機は回避。バグのお腹から生還したKは引退を表明。それはJが一人前になったと認めることでもあった。Kからニューラライザーを受け取るJ。KはJに後任を託してMIBになる前に別れた恋人の元へ。本当はそれがずっとKの心残りだったんだよね…。ラストでローレルが仲間になってるのが面白い。ローレルはバグの逃走に巻き込まれてJたちのバトル現場にいたのですが、成り行きでバトルに参加しちゃったのです。確かに宇宙人の死体に出会う度に「ピカッ」されるよりMIBになっちゃった方がいいかも。

もし宇宙人が地球でこっそり暮らしてたら…?を、テンポよくコミカルに楽しませてくれる本作。これぞエンターテイメント!です