アクアマン

アクアマン BD

2018年
時間 143分
監督 ジェームズ・ワン

アトランティスの王女と灯台守の間に生まれたアーサーは地上で生活しアクアマンとして人助けをしていた。しかしアーサーの弟でアトランティスの王オームは地上への進撃を考えていた。オームを止めるには儀式の戦いに勝ってアーサーがアトランティス王になるしかない。それには伝説の三叉槍<トライデント>が必要。オームの婚約者メラと共にトライデントを探す旅に出るアーサーだが…。

アクアマン出生の物語から始まるので幼いアーサーを見られたりしますが、現代になってからの時系列は「ジャスティス・リーグ」の後です。アクアマンのことは何も知らなくて、ジャスティス・リーグで初めて海の王子だと知った程度。でもそれじゃあ単独作品では海が舞台になるのだろうからスケール小さくならないかな…と思っていたら、とんでもない、超スケールの作品でした! 海は広大で深淵で大ロマンだ!

たくさんの光と色で溢れているカラフルで壮大な海の世界は、アクアマンの目を通したらこんな感じなのだろうと思わせてくれる。まずはその世界感にとことん浸るべし。海中はほぼ無重力だから皆さん空を飛ぶようにアクションするのが楽しい。海底に広がる大都市、サメや巨大タツノオトシゴ?を乗りこなす生活、これまで見たこともない世界が目の前にどんどん繰り広げられてうっとりする。見た者に「私もこんな世界へ行ってみたい」と思わせられたら制作者の勝ち。

海中だけでなく、トライデント探しの旅では地上の町(シチリア)も砂漠も出てきます。地上をあまり知らないメラの反応も面白い。敵はオームだけではなく、海賊のデイビッドも立ちはだかります。海の生物もバラエティ豊かで、アトランティスの子孫も人間タイプの他に甲殻タイプや人魚タイプも。終盤には怪獣も登場!?

ジャスティス・リーグ世界観の中での話ではありますが、他の方々は出て来ないので単独で見ても問題ないです。他の方々の色を引きずらず、アクアマンだけの世界を楽しませてくれるのがいい。それも明るく楽しく迫力アクション!「見たかったヒーローもの」を見せてもらえて満足でした。

<ネタバレ>

オームくんが拗れたのは分かる気がするけど、デイビッドを使って「地上からのやらせ攻撃」を画策したのはあかんぞ。その器の小ささがバルコに見抜かれ、メラにも逃げられることになったのでは。むしろデイビッドくんの方がこれから悪役として正しく成長してくれそうで期待大!?

アトランナ(アーサーの母)が生きてたのにはびっくり。アトランナが死んだと聞いた後でも、それでも毎朝欠かさず「約束の場所」に通い続けていたアーサーの父トム。だからラストで2人が「約束の場所」で再会できたのにはウルッときました。ヒーローアクションものなのに、アトランナとトムの愛で始まり、同じくアトランナとトムの愛で締めるとは、面白い構成を持ってきましたね。

そういえばアクアマンには魚と会話できる能力があった。アトランティス人なら誰でも持ってる力かと思ってたけど、そうではなくアーサー個人の力らしい。トライデントを守る海獣カラゼンはしゃべれるのか?と思ったけど、これもアーサーだけに聞こえていた"声"だったのだろうか。アーサーは海と陸の融合の象徴でもあり、"種の垣根を越えて通じ合う"ことが今作のポイントだったのかも。

オームに勝ってアトランティスの王になり戦いを防いだアーサー。私の中でもアクアマンがスーパーマンと並ぶヒーローとして確立しました。海が舞台になる作品も色々あるけど、作品によって海の描かれ方も全然違ってくるのは面白いですよね。アクアマンの海はお魚の眼から見た世界て感じ。

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