スーパーマン
年 | 1978年 |
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時間 | 143分 |
監督 | リチャード・ドナー |
惑星クリプトンに危機が迫っていた。クリプトンの科学者ジョー=エルは息子を助けるため赤ん坊のカル=エルを地球に送る。カル=エルは地球でケント夫妻に育てられクラーク・ケントとなった。大人になったクラークはデイリー・プラネット社に入社し、スーパーマンとしての活躍を始める。
スーパーマンもスター・ウォーズと同じくらい大好きな作品です。最初に映画館で見た時は感動のあまり2回も見てしまいました(当時の映画館は座席指定ではなかったので、続けて何回でも見ることが出来た)。スター・ウォーズ以来特撮のレベルが格段に上がりましたが、スーパーマンは飛ぶシーンが素晴らしい。「空を飛んでみたい!」という願望を持っている人間にはスクリーンの中でその夢が叶えられて感動もひとしおだったのです。スーパーマンとロイスが飛ぶシーンでは「私もあんなふうに飛んでみたい!」と思った女性も多かったのではないでしょうか。今の人から見れば合成部分などに拙さも感じかもしれませんが、当時はうっとりさせてくれるのに十分なクオリティだったのです。
スーパーマンの明るいヒーローぶりも好みでした。この頃見ていた日本のアニメ・コミックのヒーローものが湿っぽく小難しくお悩み系に傾きがちだったせいか、スーパーマンの単純明快で爽やかなヒーローっぷりには拍手喝采してしまったものです。そうよ、やっぱりヒーローはこうでなくっちゃ! 自分の望んでいたヒーロー、ヒーローならこうあって欲しいという思いでくすぶっていたタイミングで現れてくれたスーパーマン。まさに私にとっても「スーパー」なヒーローでした。
スーパーマンの一番の魅力はやっぱりこの爽快さにあると思う。クリストファー・リーブのスーパーマンは爽快です。見ていて気持ちがいい。でもこの「気持ちいい」って大事なことではないでしょうか。現実には色々なことがあるけど、だからこそ映画の中くらいは気持ちよくいたい。もちろん作品によっては必ずしもそうではないけど、ヒーローものはこれが原点じゃないかと。暗いヒーローもいいけど、それは爽快なヒーローがいてくれてこそ楽しめるものだと思うんですよね。ヒーロー全員が暗くてはやりきれない。明るくて爽快なヒーローはスクリーンの中だけでなく見る人の心も救ってくれる。それこそがヒーローの存在意義ではないかと思うのです。
ディレクターズカット版について
手持ちのBDボックスは日本発売が待ちきれなくて英Amazonから買ったものですが、ディレクターズカット版も入ってます。けど個人的には劇場公開版の方が好きです。長くなった分、冗長に感じてしまって、やっぱり劇場版くらいの長さの方がテンポもいいし、詳しい説明なんかなくったって十分わかります。赤ちゃんスーパーマンの乗った宇宙船が天井を突き破ったタイミングでスーパーマンの音楽がかかるのも盛り上がってよい。撮ったもの全部入れればいいってものではないんですよね。カットも物語を構成するために必要な技術なんですから。