移動都市 / モータル・エンジン

2018年
時間 128分
監督 クリスチャン・リヴァース

60分で世界が滅びた最終戦争後の世界。人々は移動する都市で暮らし、西方の捕食都市"ロンドン"が他の都市を次々飲み込んで勢力を拡大していた。"ロンドン"に飲み込まれた小都市に潜んでいた少女ヘスターは、"ロンドン"の指導者ヴァレンタインを狙う。ヘスターを追って"ロンドン"から落ちたトムは外の世界で反移動都市同盟の人々に出会い、ヴァレンタインの真意を知ることになる──。

予告を見た時から見たくてたまらなかったのに、近所の映画館では上映してくれなくて(見落としたのかな…)、BDが出てからやっとレンタルで鑑賞。期待通り、面白かったー! まず都市が移動するという発想がすごい。この発想だけでお代わり何杯でも出来るくるらい面白い。巨大な都市が変形しながらごっつい車輪でゴゴゴゴッと動くシーンがたまらない。都市が都市を捕食するってのもすごいですね。

戦争前の文明はオールドテクと呼ばれ、戦争後はデコデコしたレトロっぽいアナログ感たっぷりの機械になっている様子。メカ方面はラピュタやハウルの動く城の実写化みたいな感じもありますが、でもそこがいい。宮崎駿の独特なメカ群が実写で見られたら面白いだろうなあと思ったことはありませんか。それを見られる!みたいなところもあるんですよね、都市だけでなく飛行船とかも。

主役はヘクターとトムですが、脇を固める御仁もいい。空賊アナがかっこよすぎる。スリムなドーラ姐さんな感あり(笑。そしてヘクターをつけ狙うシュライクがまたいい。作中では復活者と呼ばれてますが要はサイボーグです。

トムはオールドテクを集めて研究する歴史家見習い。考古学者で"ロンドン"指導者でもあるヴァレンタインを尊敬していたのですが、まさかの出来事にあい、これまでの生き方を考え直すことに。ラストの活劇ぶりはちょっとスター・ウォーズっぽいところもあったけど、いいんだ、こういうのが見たかったんだから、頭使わずに楽しめる単純明快なエンターテイメント王道で何が悪いっ、私には大満足でした。

<ネタバレ>
ヴァレンタインは密かに危険なオールドテクを集めて、60分で世界を滅ぼした量子エネルギー兵器メドゥーサを復活させようとしていた。標的は反移動都市同盟の拠点シャングオ。シャングオは楯の壁と呼ばれる巨大な壁に守られており、これを突破するのにメドゥーサが必要だったらしい。アナが指名手配になっていたことからも、ヴァレンタインから見たら自分に楯突く反移動都市同盟は邪魔な存在だったのでしょうね。

トムは尊敬していたヴァレンタインに裏切られてヘクターと共に反移動都市側につく。オールドテクを研究していたトムはメドゥーサを止める方法を知っていた。そしてその鍵は実はヘクターが持っていた。ヘクターの母が発掘したメドゥーサをヴァレンタインに奪われた時、幼いヘクターに託したものだった。それが一時期シュライクの手にあったりして、ヘクターが鍵の意味と使い方を知るまでちょっと時間がかかり、ハラハラさせられました。

メドゥーサにエネルギー充填する"ロンドン"がデス・スターに見えたり、メドゥーサを止めるために侵入しようとする空挺たちがX-ファイターに見えたり、"ロンドン"のエンジンに攻撃するトムがルークに見えたりしたのは私の気のせいだろう、そうだろう(笑。

何も考えずに楽しめる冒険活劇ですが、深読みできる余地もあり(西側諸国と東洋とか、鍵がUSAとか)。個人的にはオールドテクの扱いにちょっと考えさせられるところがありました。情報の保存をデジタルに頼ると、デジタルを再生できない環境には何も残せないという…。全てがデジタル化したら、デジタル文明は非デジタル文明の時代には「暗黒時代」となる恐れも。情報の共有(後世に残す)こそが人類の要でありたいものです。

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