ザスーラ

ザスーラ BD

2005年
時間 113分
監督 ジョン・ファヴロー

ウォルターとダニーは兄弟喧嘩してばかり。父が留守の時にダニーが地下室で「ザスーラ」というボードゲームを見つける。それは宇宙冒険ゲームだった。兄と遊んでほしいダニーはザスーラを動かしてしまい、気がついたら家が宇宙空間に浮いていた! 驚く兄弟はゲームのルールを読み、惑星ザスーラに着くまで終わらないゲームと知る。地球に戻るためゲームを続ける兄弟だが、チームワーク最悪の中、ゲームは無事クリア出来るのか!?

スターチャンネルの無料期間に録画して鑑賞。ジュマンジの続編?みたいな噂を聞いて見てみたのですが、ジュマンジの続きではなく、ジュマンジのようなボードゲームが他にもあってその宇宙版、という感じですね。原作者は同じ。ゲームを始めたらクリアするまで止められない・ターン毎に何か出てきて大騒ぎなのも同じですが、ジュマンジとは違うサプライズもあって面白かったです。

まず家が宇宙空間に浮くというのが楽し過ぎる。お家ごと宇宙を飛べたら…って子どもの頃空想したなあ…。それも窓を開けても家の空気が出て行ったりしないの。外(宇宙空間)に出てもふわふわしながら息出来る。宇宙なのに蛇口を捻れば水も出るし、ガスも使えるし、電気も使えるのよ! そんな超都合のいい夢のお家宇宙船が実現。私もこんなお家で宇宙を旅してみたい! モンスターも危機もなければ、ですけど(笑。

コマを進める度に流星群が降ってきたり、玩具のロボットが襲ってきたり、肉食宇宙人が襲ってきたりで大騒ぎ、上の階にいた姉のリサまで散々な目に。ゲームを止めるわけにはいかないのに、兄弟喧嘩も相変わらず。そこへ宇宙飛行士が現れて…?

<ネタバレ>

ジュマンジでは26年間ゲームに閉じ込められていた少年が出てきましたが、今作でもやっぱり15年前にザスーラをやって戻れなくなったと言う男性が「宇宙飛行士」として現れます。彼は色々とアドバイスしてくれ、ゾーガン星人(肉食宇宙人)からも守ってくれる。この人もゲームがクリア出来たら元に戻るんだろうなと思っていたら…。

ウォルターは「流れ星に願い事」というチャンスカードでサイン入りフットボールというしょうもない願い事をしてしまい、ダニーに「ゲームの上がりを願えばよかったのに」と言われるが、この時宇宙飛行士がすごく心配していた。聞けば、彼は喧嘩ばかりしている弟をザスーラの「流れ星」で消してしまったと言う。彼の話で仲直りしたウォルターとダニーは力を合わせて降りかかる危機と戦う。そして再び「流れ星」のチャンスカードを引いたウォルターは、ゲームの上がりではなく「宇宙飛行士の弟の復活」を願う。えらい! ウォルター、素晴らしい願いだ、かっこよかったぞ!

ところが現れたのはダニーだった。宇宙飛行士はウォルター自身だった。彼はもし弟を消したらそうなってしまったであろう未来の自分だったのだ。宇宙飛行士はお礼を言ってウォルターに吸収され、もう1人のダニーはダニーに吸収されて消える。その時ザスーラはプレイヤーに上がりを許す。このゲームのクリアは運でも偶然でもない。ジュマンジもそうだったが、プレイヤーが大切な何かに気付くことが鍵なのだ。心の隅で弟がいなければ…と思うことがあったウォルター。だが彼はそんな自分から一回り大きく成長できたのだ。ダニーはウォルターの大切な弟。消えてはいけない弟。

ゲームクリアした後で仲良くキャッチボールするウォルターとダニー。よかったね。夢とワクワクをいっぱい楽しませてくれただけでなく、兄弟の成長と絆を描いてくれた作品でもありました。