ロード・オブ・ザ・リング

2001年
時間 178分
208分(エクステンデッド版)
監督 ピーター・ジャクソン

ホビットのフロドが養父ビルボから譲り受けた指輪は冥王サウロンのものだった。フロドたちはサウロンの手下に追われながら指輪を裂け谷のエルフの国に届ける。しかしサウロンの脅威はエルフでも防げないほど大きくなっていた。そこで、ホビット、魔術師、エルフ、ドワーフ、人間からなる9人の旅の仲間が結成され、指輪を葬るべくモルドールを目指すことになる。

昔、映画館でアニメの「指輪物語」を見たことがあり、それがあまりパッとした印象ではなかったため「ロード・オブ・ザ・リング? 指輪物語よね、それ前にアニメで見たからもういいわ」となってしまい、映画館へ行かなかった作品。それから大分後になってビデオで見てみて、映画館で見なかったことを大後悔する羽目になりました。これほど映画館向きの作品もなかったろうに、後悔先に立たず。

最近シネフィルWOWOWでエクステンデッド版を流してくれたので、改めて見直してみました。いい具合に内容を忘れていたので、新鮮な気持ちで楽しめました。アニメ版と構図がそっくりの箇所もあり(フロドたちが黒の乗手から隠れるシーン、川の水の先が白い馬の形になってなだれ込んでくるところ等)、アニメ版も参考にされたのかしら?

3部作の1作目なので、今回は旅の仲間の結成とモルドールを目指す一行の旅の冒険がメイン。この世界の魔術師の杖は大きいのね。私をオーランド・ブルームファンにしてくれた作品でもあります。初めてお会いした時はその美しさにぼぉっとなりましたわ、レゴラス様~(笑。9人の仲間は皆個性豊かでキャラたちのドラマも面白い。成り行きで仲間になったメリーとピピンがいい味出してるし、裂け谷で登場したボロミアはこの時から早くも危うさの兆候を見せていた。

CGが使えるようになってからの作品なので、映像もファンタジー世界を堪能できる。要塞のような城や塔や果てしなく広がる雄大な風景、そしてそれらを引き立たたせるカメラワーク、見たことない世界を楽しめるのがSFやファンタジーのいいところ。ドワーフってすごいなあ。あんな巨大な坑道都市を作るなんて。モンスター(トロル、バルログ)も迫力十分。

<ネタバレ>

指輪にはサウロンの魂が入っている。指輪も自身の意思を持ち、サウロンの元へ帰りたがっている。ホビットはその性質上、他の種族よりは指輪の影響を受けにくいと思っていいのかな。しかしホビットでも長期間指輪を所持し続けると影響を受ける。スメアゴルもそれでゴラムに成り果てた。ビルボもあれ以上持ち続けると影響を受けるので(もう受けかけてたし)ガンダルフはフロドに譲らせたのだろう。ガンダルフもエルフも指輪を手に取らないのは、触れたら指輪の誘惑に負けて自分が滅ぶのが分かっているから。だから指輪はフロドにしか持てないのだろう。

旅の仲間の亀裂もボロミアからだった。彼は指輪を滅ぼすより有効活用したいと思っていたし、とうとう誘惑に負けてフロドから指輪を奪い取ろうとする。だが、指輪に負ける弱さはあっても、国と民を思う心は本物だった。そのボロミアの心が放浪者となっていたアラゴルンの心を動かす。アラゴルンはずっと恐れていた。先祖のイシルドゥアがいったんはサウロンを倒しながらも指輪の誘惑に負けたことを。自分もそうなるのではと。だから王位を継ぐべき身でありながら国や民から逃げていた。だが彼はボロミアの心を受け取り、自分の道に立ち向かう決心をつける。

思いがけずボロミアに感動。最初は危なっかしいやつだなーと思っていたけど、彼がいなかったらアラゴルンが戻ることはなかった。誘惑に負けるのも人間らしいじゃないか。今回でリタイアだけど物語の要の1つだったのだしね。

そしてサム。1人でモルドールへ向かおうとしていたフロドを追う。彼の一途な健気さと勇気とフロドを思う気持ちに惚れていくことになるのであります。

「ロード・オブ・ザ・リング / 二つの塔」
「ロード・オブ・ザ・リング / 王の帰還」