ポンペイ

2014年
時間 105分
監督 ポール・W・S・アンダーソン

紀元79年。奴隷の剣闘士マイロはロンディニウムからポンペイの闘技場に連れてこられる。その道中でマイロはローマからポンペイへ戻ってきたカッシアと知り合う。惹かれ合う2人だが、ローマの元老院議員コルヴスがカッシアを妻にしようとしていた。マイロはカッシアの父が開いた剣闘会に出されるが、闘技の最中にヴェスヴィオ火山が噴火し、町はパニックに陥る。マイロとカッシアたちの運命は──。

小学生の時、子ども向けの科学の雑誌をとってもらったことがあります。毎月届く雑誌には世界の不思議が載っており、その中にポンペイがありました。ヴェスヴィオ火山の大噴火で灰に埋もれた町。逃げ遅れた人々が灰に埋もれて石になっていた。それは灰の中に残った人型の空洞に石膏を流し込んで埋もれた瞬間を再現したものでした。抱き合ったまま石になった人たち、逃げる姿勢のまま石になった人、犬までも走る姿で石になっていて、その生々しい写真の数々は子どもには強い衝撃でした。

噴火の日、この人たちはどうやって過ごしていたのだろう、どんな思いでいたのだろう──私の心は遙か彼方の昔のポンペイに飛び、そこに暮らしていた人々へ思いをはせ、想像を巡らしました。それから時は経って2014年。子どもの時の想像を形にしてくれた映画が登場しました。私にとって「ポンペイ」は、もしかしたらこんなふうだったかもしれないという、遠い昔に噴火で亡くなった人々に思いをはせる映画なのです。

物語が始まるのは噴火の前日から。ポンペイでは以前から火山性の地震は頻発していたようで、来たばかりのマイロは揺れに驚く。が、以前からずっと住んでいる同室のアティカスは慣れてしまっているらしく、ポンペイはこんなものだよと気にしていない。マイロの主人のグラセウスも揺れと闘技場の状態から危険を感じ剣闘会の延期を注進するが、カッシアの父セヴェルスは取り合わない。ポンペイ再開発のためにローマの元老院議員をもてなすことで頭がいっぱいだったとしても、やっぱり揺れへの慣れはあったんだろうなと思う。

あちこちで蒸気が噴き出したり、馬番が地割れに飲み込まれたりしてるも、噴火予兆描写は序盤で留まり、後はマイロの物語が中心になっていきます。闘技場のアクションを中盤の見せ場に持ってきてることからも分かりますが、噴火の見せ方はディザスターアトラクション寄りで、派手なCGを楽しむタイプの作品ですね。マイロの同室のアティカスが強くてかっこよくて素敵な人過ぎて惚れそうでした(笑。マイロと友情を育んでいくのも胸熱で燃えさせてくれたし!

<ネタバレ>
いかにもな描かれ方をしていたグラセウス、闘技場の危険性に気付いた時は「意外に鋭い?」と思ったものの、自分だけが逃げようとした時点でやっぱりなお方でした。いち早く避難を始めたものの、時既に遅かったようで残念な結果に。噴火には元老院議員の肩書きは通じず、奴隷には自由になるチャンスだったけど、皆自分の生き方を大切にしてたな。逃れられない運命の中で望みを果たしたマイロとカッシア、勝利を手にしたアティカス。その瞬間を時の記憶に焼き付けて──。今あらためて、石になった人たち1人1人にドラマがあったことを思いたい。

映画の中で再現されたポンペイの街並みや、当時のローマとの関係など、歴史事情も面白かったです。ポンペイでも浴場は闘技場と同じくらい大切らしい。当時の火山への備えや危機管理がどれほどのものだったかは分からないけど、こんな感じだったのかもという雰囲気は味わえました。

なお、石になったのは人間だけではないので、ワンコも主役陣の仲間に加えてもらえたら、私的にはベストでしたね。

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