ウエストワールド

1973年
時間 88分
監督 マイケル・クライトン

人間そっくりのロボットが相手をするテーマパーク、ウエストワールド。そこには西部開拓エリアの他にも中世、古代ローマと3つのエリアがある。1日1000ドルで客は何でも楽しめる。ロボット相手なら殺人もOK、しかし人間は決して傷つかず安全。ピーターは友人ジョンと西部劇の町を楽しむが、パークの裏では故障が増え出し、ロボットたちが少しずつおかしくなりつつあった。ついにコントロールの効かなくなったロボットたちが人間を襲い始める…!

子どもの時、親と一緒に映画館で見た作品。見た当時は逃げても逃げても逃げてもどこまでも追いかけて追いかけて追いかけてくるロボット(ユル・ブリンナー)がめっちゃ怖かった…! 熱感知器を備え、一度捉えた人間の痕跡は決して見逃さない黒服のガンマンアンドロイド! 酸をかけられても燃やされても機械むき出しになっても執拗に執拗にひたすら追いすがるその姿は元祖ターミネーターそのもの!! おかげでしばらくの間ユル・ブリンナーが本当に機械に見えて寝られないほど怖かったです(笑。

いわゆるテーマパークパニックものの元祖で、ロボットが狂ったらどうなるかというSFスリラー。この作品のロボットは単純に機械が狂ってコントロール出来なくなって暴走した!というもので、ロボットが意思や自我を持つような複雑な話ではないです。が、その分話が通じる相手じゃないので、ただひたすら逃げるかやっつけるかしか手の打ちようがないのですね。その辺は今見てもユル・ブリンナーの怪演は凄いです。役者は人間なのに人間に見えない。人の形した機械にしか見えない。だから怖いぃという…。

前半は設定説明を兼ねたテーマパークの描写が中心なので、客の楽しむ様子とか、パークの裏側(ロボットが修理される場面とか夜中にスタッフがロボットを回収しにくるところとか)などが描かれます。今見ても別の楽しみ方(1970年当時のコンピュータ描写ってこんなのかとか、リールが回ってるんだーとか)が出来ていいかも。確か初めて映画にCGを使った!のも売りで、こんなシーンが出てきます(モバイルでも縮小されないサイズにするために周りをトリミングしてあります)。

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これはロボットの目から見た世界を表していて、青いのが馬に乗った人が崖の上にいる様子。赤いのは人間を熱で捉えてる映像。…なんですが、分かりますか? Photoshopでモザイクフィルターかけたみたいな四角ドットには、子ども心にも、これじゃかえって見難いだろ…と思ったものです(^^;。それでもこのシーンになると今はロボットが見てるんだなと分…分かりやすかったですねっ(汗。

<ネタバレ>

パークの裏側では、最近故障が増えた…という不穏な空気は割と早めから出てくるのですが、スタッフが客の安全のために休園を提案しても上層部が受け容れないというお決まりのパターンで事態悪化する案件。電源までコントロール出来なくなってスタッフはコントロール室から出られなくなり空気がなくなってお陀仏という困った状態。主人公は友人がガンマンロボットに殺されて必死で逃げるわけですが、古代ローマエリアを抜けて中世エリアにまで辿り着きます。そこでも客がやられてるのですが、客とやり合ってた黒騎士ロボットとその決闘を見ていた女王ロボットが並んで座って止まってるのですよね(彼らが止まった理由はエネルギーがなくなったから)。

一応ロボットは自我や意思は持ってないという設定ですが、じゃあ何故この2人は並んで座ってるの? いつもは黒騎士が負け役で女王の隣に座るのは客だけど、本当はおれたちはこう座りたかったんだ──と言わんばかりに。そういう深読みが出来てちょっとドキッとするシーンです。

ちなみにパーク経営はデロスで、この名前は2016年のテレビシリーズにも受け継がれてますね。