スター・ウォーズ / フォースの覚醒
年 | 2015年 |
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時間 | 136分 |
監督 | J・J・エイブラムス |
ルークが姿を消し、銀河に再び混乱が訪れた。帝国の残党からファースト・オーダーが台頭し、銀河の征服を企む。レジスタンスの将軍レイアは銀河に平和を戻すために兄ルークの行方を捜していた。レジスタンスパイロットのポーはジャクーでスカイウォーカーの地図を入手するが、ファーストオーダーに探知されBB-8に地図を託す。廃品業をしていたレイは逃げてきたBB-8と出会ったことで冒険に旅立つことになるのだった。
シスの復讐から10年。ディズニーがルーカスフィルムを買収し、6で完結していたスター・ウォーズに続3部作を作ると発表した時は驚きました。確かに全9作のシリーズという話が出たこともありましたが、1~6で完全に完結して満足していたので、これ以上を望む気持ちはなかったのです。いったん完結した作品に続編を作っても蛇足にしかならないのではという不安もあったし、ルーカスが関わらない以上どう頑張っても「違う」ものになるのは必至だから、もうこれ以上は関わらないつもりでいました。しかしルークやレイアが出ると聞いて、それを無視も出来ず、結局は「別物になっていても割り切って楽しむ」という方針で映画館へ行くことに。
期待値を下げて見たせいか、「フォースの覚醒(以下7)」はそこそこ楽しめました。確かに、6から30年経ってるのにメカやトルーパーのデザインが同じなのはおかしいとか、まんま4の焼き直しとか、レンが小物すぎとか、レイが強すぎとか、同じことの繰り返しとか、不満もなくはなかったですが、スター・ウォーズっぽい感じは味わえたし、これからどういう物語が展開していくのだろうという期待感は持たせてくれました。
連作ものとしては起承転結の「起」だけで終わってる感じなので(色々なことが起こったけど、総じて見れば実質新キャラの紹介だけだった、みたいな)、この先どんな承転結が続くのか続かないのか、ともかくも今は続きを待ちたいと思います。
「スカイウォーカーの夜明け(以下9)」鑑賞後の感想<ネタバレ>
7は3部作としては導入だけで終わったような作品でしたが、謎もいっぱい散りばめられていました。これらの謎の答は7の時点できっちり決められていたわけではなく、以降の監督たちに料理のための素材を用意しておいたということだったようです。レイの出自につても同じく。例えばレイがルークの娘でもシスの娘でもどちらに転んでも対応出来るように門戸を広げておいた、みたいな。「最後のジェダイ(以下8)」ではこれらの素材(伏線)は使われ(回収され)ませんでしたが、9で全部ではないですがいくつかの伏線は回収されました。
レイの出自は9で明らかに。レイ強すぎ問題もあの出自ならそういうこともあるかもな…と思わせるくらいには回収。何しろ○のパワーも入ってますからね。フィンがライトセーバーを使ったのも、9でちょっとだけ回収(匂わせる程度でしたが、それでもあるとないでは納得度が違う)。フィンがトルーパーを止めたのもフォースの導きがあったのかも知れん…。
スノークの正体も9で明らかになりました。なお、スノークは7ではホログラムでしか登場してないから、8を飛ばして9を見ても辻褄合いますね。スノークの正体がアレならベンがダークサイドに落とされたのも納得。あんな若者を落とすくらい"あの人"にとっては容易すぎるだろう。ベンの闇落ちが"あの人"の仕業なら8のルークのアレは必要ないと思われるくらい。
レイとレイアが初めて会った時、レイアがレイのことを知ってる風だったのが気になってましたが、これも9で回収。やっぱり知ってたのね。個人的にはその方が納得できる。ところでレイとポーですが、7で2人が会話するシーンはないけど、レイがルークの所へ飛び立つ時、ポーもレイアたちと一緒にレイを見送ってました。あの状況からはラストの時点で2人がもう知り合いになってるのは確実ですね。
9を見てこの3部作には全体を通したストーリーがなかったのが分かったのは残念だったけど、7は取りあえず応用が利くように作られていたことで、9で新たな設定を持ってきてもそこそこつながったのではと思います。しかし、やっぱり7の時点でレイが何者で何をする話なのかは決めておくべきだったのではないでしょうか。ファンサービスよりレイの物語を優先させていたら後の展開も少しは違っていたかも…と思ってしまうのです。