1~3公開後のスター・ウォーズ4~6
4~6から見た者が1~3を見ると、これまでの4以降のイメージが変わってきます。ルークの物語としてだけでなく、ダース・ベイダー後のアナキンの物語としても見られるようになります。同じ物語をルーク視点とアナキン視点の両方から見比べてみると、このシーンはこういう意味だったのかと後から気付けたりして面白い。
そこでちょっと気になるのが「スター・ウォーズを見るならどの順番で?」ということ。
私は以前は公開順に、「4→5→6→1→2→3」の順番で見るべき派でした。そして3を見終わった後で再び4にループする。これが1978年(日本公開年)に映画館で封切られた最初のスター・ウォーズを見た、27年越しのスター・ウォーズファンがおすすめする最も正しい見方である!と。しかし今は素直にストーリー順の「1→2→3→4→5→6」でもかまわないのでは?と思うようになってきています。
それは後年CGを加える等、様々な改修が行われた結果、特別版以降の現行バージョンの4~6が、1~3を見てないと意味が通じない状態になっているからです。建物の形が変わったり、トルーパーが増えたり程度なら物語に影響しませんが、4~6に登場しない都市が知ってる前提で突然出て来たら「ここはどこ?」になるし、4~6の役者さんが途中から1~3の役者さんに変わってしまったら「あなたはだれ?」になってしまいますよね。
となると、4~6からスタートするためには、修正が加えられていない劇場公開当時のバージョンを見るのが望ましい…となるのですが、この劇場公開版を今見るのが難しい。2018年現在では2005年発売のリミテッドエディションDVDしかありません。
それも本編は特別版の方で劇場版はおまけ扱いなので、レストアなどはされておらず画質はかなり悪い。しかも4:3の中にシネマスコープが収められているので、今の16:9のテレビで見ると、ご覧のように上下左右に黒枠が付き、すごく小さい画面になります。
これは辛い…。画質も酷くて(このサイズでも粗が分かる)、BDのきれいな映像を見慣れた目にはかなりキツいです。調べたところ、どうやらこの劇場版DVDはフィルムからではなく、LD(レーザーディスク)からの焼き直しらしいです。だからなのか…。高いお金を払ってこれを我慢して見るよりは、素直に大きな画面で高画質のBDを見た方がいい気がします…。
なお、追加シーンの中には不評なものも多いですが(私も4のジャバ追加は余計だと思う)、ルークが友だちと再会するのは追加されてよかったシーン。公開時にはこれがなかったので、ルークの友だち関係が分かりにくかったのです。この点からも4からの視聴にこだわる理由はなくなっているな…と思います。
*字幕と日本語吹き替えについて
劇場版DVDには「日本語(劇場公開版)」というメニューがありますが、これは公開時の吹き替えではなく、1997年の特別版のものです。1978年の劇場公開時は字幕だけで吹き替えはありませんでした(当時は洋画は字幕が当たり前でした)ので、お間違えなきように。