マン・オブ・スティール

マン・オブ・スティール BD

2013年
時間 143分
監督 ザック・スナイダー

かつて宇宙の星々に植民船を送るほど繁栄していた惑星クリプトンは資源の枯渇化で滅亡を迎えようとしていた。ジョー・エルはクリプトン人の源コデックスを産まれたばかりの息子カル・エルに託し地球へ送る。滅びたクリプトン再興のためにコデックスを探し求めていたゾッド将軍は、コデックスがジョーの息子カルと共に地球にあると知り、軍を率いて地球へ向かう。ゾッドのテラフォーミングが始まりこのままでは地球が危機に。ケント夫妻に育てられクラーク・ケントとなっていたカル・エルはゾッド将軍とどう立ち向かうのか──。

粗筋を簡潔にまとめるのが難しい──つまりそれだけ複雑なお話になっているということです。その複雑さが話をシリアスにし、単純なヒーローものではなく、異星から1人で地球に送られた異星人の苦悩の物語──というものになってます。そう割り切って観れば見応えあるんですが、一応スーパーマンという呼び名を持つ男ゆえクリストファー・リーブのイメージ(先入観)で見ると違いすぎて混乱を起こします。

スーパーマンがリブートするという話を聞いた時は、嬉しい反面不安も大きかったです。それでも映画館には行きましたが、やっぱり私の好きなスーパーマンとは別物になっていました。冒頭のクリプトンのシーンがほぼスター・ウォーズなのはともかく、全体にシリアスで暗くてコメディのかけらもない…。IIIばりのギャグを入れろとまでは言いませんが、やっぱり私は明るくてヒーローらしい方が好みです。バトルシーンは2006年以降更にパワーアップしたCGのおかげで凄い迫力でしたが、一般人には犠牲者を出さないというスーパーマンのお約束を破って街も破壊しまくり。それでも1人の異星人が苦悩の末自分の道を見つけ出しスーパーマンとして活躍するためにデイリー・プラネットへ入社するまでの話──つまりスーパーマンが誕生するまでの話──として見ればなかなかのもので、次作でスーパーマンらしい活躍を始めてくれれば、これはこれで新スーパーマンの1作目としてありかもだったのですが…。

後になって分かったんですが、これはDCユニバース用のスーパーマンだったんですね。スーパーマン単独の話がシリーズ化するわけではなかったのですね。ただ、ユニバースとして企画するなら尚のこと、もっと明るくて娯楽性の高い作品にした方がよかった気がします。シリアス&リアル路線だとキャラをデフォルメしにくい。複数のキャラが登場するユニバースでは、各キャラが一目で分かる強い個性を持ってしっかり立ち上がっていることが大切だと思うのですが、どうなんでしょう?

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