魔法にかけられて

魔法にかけられて BD

2008年
時間 107分
監督 ケヴィン・リマ

ジゼルは森に住む少女。いつか運命の人と出会い、「真実の愛のキス」をするのを夢見ている。お城に住むエドワード王子も運命の人との出会いを待っている。ところが王子のまま母は悪い魔法使いで、王子が運命の人と出会い結婚して自分の王座が脅かされるのを恐れていた。そのためあらゆる手を使ってジゼルと王子が出会うのを邪魔していたが、ある日2人はついに出会ってしまう。このまま結婚されては一大事と、まま母の王女はジゼルを「永遠の存在しない国」へと突き落としてしまうのだが…。

ディズニーの映画。ミュージカル仕立てになってます。これも映画館で見たかったのに、なかなか都合がつかず、後からレンタルでようやく鑑賞したものです。ところが、これがですね、アニメと実写の両方で構成されているんですね。ジゼルが住んでいたおとぎの国はアニメの世界。そしてジゼルが魔法使いの女王に突き落とされた「永遠の存在しない国」が実写の現代のニューヨークなのです。なので、ジゼルはニューヨークに現れたとたん、お姫様の衣装のまま実写の女の人になってしまいます。

それからが大変。現代のニューヨークでおとぎの国のノリで動き回るから、それはもう~(笑。でもジゼルはまだいい方。ジゼルの後を追って「姫を救い出すため」にちょうちん袖の王子様ルックのままニューヨークに現れたエドワード王子はもう完全にギャグ要員です。彼の持ち前の明るさも手伝って、姫を救いにきた王子様というよりは「頭の足りないお兄ちゃん」にしか見えません(^^;。魔女もそのまま済ますはずもなく、家来に王子の後を追わせ物語はさらなる波乱へ。でもそこで…。

ニューヨークでジゼルが出会い、得たものは何だったのか。そして王子はジゼルを救いだせるのか!? クライマックス~ラストはおとぎ話の定番と現実と夢が一体となってじーんときます。さすがはディズニー。ここまで見事に納めてくれると嬉しくなります。お軽く見えた王子様も最後はちゃんと締めてくれますし。

今回、ドラマもよかったけど、それとは別にあたらめて感じたのは手書きのアニメならではの動きの美しさ。実写そっくりに頑張ったCGじゃなくて、絵が動くアニメだからこそ出せる動きの数々。私はアニメのこういうところが好きだったんだ、だからアニメが好きなんだ、と思いださせてもらえました。ディズニーのアニメ、いろいろ見返してみようかなあ。

ラストが分かっても繰り返し見たくなるお話、おとぎ話のエッセンスを人物ドラマに生かした素敵なお話です。