ヴァン・ヘルシング

2004年
時間 132分
監督 スティーヴン・ソマーズ

19世紀後半。修道会のハンター、ヴァン・ヘルシングはドラキュラ討伐のためトランシルヴァニアを訪れる。そこには400年に渡ってドラキュラと戦い続けた一族がいた。一族最後の1人となった王女アナと共闘するヴァン・ヘルシングだが、ドラキュラには恐るべき企みがあった。ドラキュラの花嫁たち、フランケンシュタイン、ウルフマンが加わり繰り広げられる壮絶なバトル。戦いの結末はいかに──。

2005年にレンタルで鑑賞。記事リライトのため改めてレンタルして見直してみたのですが、面白かったよー。さながらモンスター祭りのごとく、西洋でお馴染みのモンスターたちが集合して大バトル。各モンスターは元ネタを生かしつつも映画のためのオリジナル設定になっていて、そこを割り切って見れば楽しめます。メインはバトルアクションなので頭空っぽにして楽しむ系ですが、映画内での設定はきちんと作り込まれているので、一度作品内に入り込めば特に矛盾も違和感もなく見られると思います。

なお、モンスターのメインはドラキュラ・ウルフマン(狼男)・フランケンシュタインですが、冒頭にゲスト枠みたいな形でジキルとハイドも登場しますのでモンスター好きには漏れなくサービス精神てんこ盛りです。

ヴァン・ヘルシング役がヒュー・ジャックマンだったのは今回見直して気がつきました。道理で「戦うヴァン・ヘルシング」が決まってるわけだわ。ヘルシングには武器担当?の若い修道僧カールが同伴するのですが、彼の存在が激しいアクションに息抜きとユーモアを与えてくれてて良いですね。アナの一族にはドラキュラを倒さないと天国に行けないという約束があって、最後の1人になったアナがドラキュラを倒す前に死ぬようなことがあれば一族全員の魂が救われなくなるという設定。だから何としてもドラキュラを倒さないといけないのです。

<ネタバレ>
モンスターの設定はけっこうブッ飛んでるところもあります。吸血鬼が繭みたいな卵を産むとか、吸血鬼の天敵が狼男とか、そんなの初めて聞いたわー。けど作中ではその設定がちゃんと生きており、それに向けての展開・伏線も計画的に張られており、モンスターバトル馬鹿映画なのに構成はしっかりしてるのには感心。アナの兄が狼男になるのにも理由と必然があり、狼男の呪いを解く解毒剤の存在にもちゃんと理由が。

ブッ飛んだ設定と言えば、ヴァン・ヘルシングについては名前だけ借りてほぼオリジナル状態になってますね。元々はブラム・ストーカーの小説に出てくる人物ですが、今作では記憶をなくしており400年前からドラキュラと因縁があったことになってる。ドラキュラは彼を「ガブリエル」と呼び、神の左に座していたという。ガブリエルは大天使の名前なので、かなり壮大な設定を入れ込んでいるみたいです。
ちなみに。本家ドラキュラ小説ではヴァン・ヘルシング教授は吸血鬼に詳しいだけの普通の人間です。この映画のヴァン・ヘルシングとは全然違いますので、そこはお間違えなきよう。

ラストについて。ヴァン・ヘルシングとアナは心を通わせ始めますが、ウルフマンになったヘルシングのせいで、解毒剤の効き目が現れる前にアナが死んでしまうという悲劇が。けど、それはドラキュラを倒した後だったので、アナと一族の魂は救われました。アナが兄と並んで、そして400年の間戦ってきた先祖たちも一緒に微笑みながら天へ消えていくシーンには思わず涙してしまったー(不覚にも作品に入り込んでしまったらしい)。

ヘルシングの設定をチラ見せして終わったのは続編でも作る気があったのかな?と思いましたが、そんな話は聞かないですよね…。