スター・ウォーズ エピソード6 ジェダイの帰還

1983年
時間 133分
監督 リチャード・マーカンド
製作総指揮 ジョージ・ルーカス

ジェダイナイトとなったルークは仲間たちとタトゥイーンのジャバの宮殿に向かい、カーボン凍結されたハン・ソロを無事救出する。惑星ダゴバでヨーダとオビ=ワンから自分の使命と妹の存在を知ったルークはダース・ベイダーとの対決に向かう。反乱同盟軍は再建中のデス・スターに皇帝が視察に訪れているとの情報を得て攻撃作戦を開始する。レイアやハン・ソロたちの作戦は成功するのか、ルークとベイダーの対決の行方は──。

まずはハン・ソロ救出作戦でハラハラドキドキ。ダゴバでルークの隠された秘密を知りドキドキ。エンドアの森の中での超スピードの追撃戦にハラハラワクワク。イウォークに和ませてもらい、ソロたちの作戦にまたドキドキワクワク。スター・ウォーズがこんなに好きになったのは、映像に衝撃を受けただけでなく、キャラや物語が自分の好みに直球ストレートだったのもあるでしょうね。明るく元気でワクワクさせてくれる冒険譚に弱い。その基本を保ちつついい塩梅でシリアスも混じると更に弱い(笑。こういう作品が見たかった、こういう物語が見たかった、その望みを叶えてくれたのも大きかったと思います。

<まだスター・ウォーズを知らない人だけネタバレ>

ルーク視点からの5・6

最初のスター・ウォーズがルークの冒険物語なら、「帝国の逆襲」「ジェダイの復讐」はルークが父と対決し父を乗り越える(この作品の場合は父を救うという形で表現される)ことで一人前の男になる物語です。これは男の子なら誰でも通る「大人の男になるための通過儀礼」とでもいうもの。それを「ジェダイ」という設定を借りて表現しているのです。とても普遍的なテーマなので、これもスター・ウォーズが多くに人に受け入れられた理由の1つかなと思います。

ダース・ベイダー視点からの5・6

一方、ダース・ベイダー視点から見ると、5・6は、ダース・ベイダーが暗黒面から救われてアナキン・スカイウォーカーに戻る話になります。しかしそれを理解するためにはエピ1~3が必要で、6公開当時はまだ1~3がなかったため、理解しきれないところがありました。

ルークとベイダーの対決シーン。映画館で見た当時は最後にルークが「お父さん助けて」でベイダーが皇帝を持ち上げるところがちょっとよく分からなかった。そこは「助けて」じゃなくてルークがやることじゃないの?とか、何で悪役だったベイダーがそこで急に心変わりするの?とか。実はあれで良かったんだ、「お父さん助けて」で正解だったんだ、そうでなければならなかったんだ──と分かったのはエピソード3を見た後からです。詳しくはこちらに。おかげでエピ3を知った今では6ラストのベイダーが涙なしで見られません。

ところで、最後のアナキンの幽体ですが、公開当時はセバスチャン・ショウが演じていました。ジェダイに戻ったアナキンがオビ=ワン、ヨーダと並んで立っているシーンは感慨深いものでした。ところが後のDVD化でここが1~3でアナキンを演じたヘイデン・クリステンセンに差し替えられてしまいます。映画館で見た者としてはここは変えてほしくなかった…。ヘイデンも悪くはないんですけどね。

なお、エピソード6の当時の邦題は「ジェダイの復讐」でした。パンフにもしっかり復讐と印刷されてます。が、原題が「RETURN OF THE JEDI」なので、邦題も後に「ジェダイの帰還」に改められました。ここでは公開当時の感動を伝えるという趣旨で書いていますが、タイトルは訳に合っているという理由で「ジェダイの帰還」の方にしています。それに「return」って「帰る・戻る」って意味だから、「アナキンが帰ってきた」という意味も含んでいるのではと思います。

ルーク主人公の3部作もここに無事完結──。映画館でスター・ウォーズに出会えて幸せでした。

それでは皆さん、理力と共にあれ。