アラビアのロレンス

アラビアのロレンス(Mastered in 4K) BD

1963年/1995年(完全版)
時間 207分/227分(完全版)
監督 デヴィッド・リーン

第一次世界大戦のさなか、イギリス陸軍エジプト基地にいたロレンス少尉はアラブのファイサルと会見する任務を受ける。アラブへ入ったロレンスはその努力によりアラブ人に認められ、アカバの戦いに勝利する。アラブ国民から砂漠の英雄とうたわれるようになったロレンスだが…。

子どもの頃見た映画の中で一番鮮烈に記憶に残っている作品。大好きです。ところで、映画館で見たのは確かなのですが、小学校の体育館でも見た記憶があるんですよね。しかもどちらが先だったのかその辺が曖昧で自分でもよく分からない。ただ調べたところ、いくら私でも公開年に見るのは無理なので、映画館で見たのもおそらくリバイバル上映だったのではと思います。

あの時の衝撃と感動は今でも忘れられません。冒頭の始まり方の斬新さ、70ミリフィルムで広大なスクリーンに繰り広げられる砂漠の素晴らしさ、反響する岩の谷、砂嵐、流砂、そしてベドウィンたち…。美しさも厳しさも、その全てに魅了され、私の「映画好き」の原点ともなりました。

当時は子どもだったので、ストーリーの奥深いところまでは理解できていなかったと思いますが、子ども心にもアカバへ突入するロレンスはかっこよかった。ベドウィンたちもかっこよかった。砂漠が好きになり、ベドウィンに憧れました。ベドウィンスタイルのロレンスが好きで、その姿をずっと見ていたいと思ったものです。かっこいいだけでなく、ガシムの一件や流砂に飲まれた少年など考えさせられるドラマも心に残りました。後年、念願のBDを手に入れ、子どもの時はよく分からなかった物語の背景なども今見ると興味深く、考えさせられ、新たな楽しみ方を得ています。なお私の入手したBDは227分になっていたので1995年に公開された完全版の方みたいですね。

子どもが体験するにはあまりに大き過ぎた映画。そのショックを当時の最新の設備と街の中で一番大きなスクリーンを備えた映画館で味わうことが出来たのはとても幸せだったと思います。ちなみに4時間ありますので、映画館でも途中で休憩が入りました。当時は長くて途中休憩ありの映画も多かったのです。家でBDで見るにしても映画のために4時間確保するのは大変ですが、それだけの価値はある作品です。