幼年期の終り

幼年期の終りハヤカワ文庫 SF

著者 アーサー・C・クラーク

アーサー・C・クラークの古典SF。SFファンには有名な作品です。…にもかかわらず、読んだことがなかったので、SF好きを自認するならいつかは読まなきゃ…と手に取った1冊。「人類の進化」をテーマにした作品で、同じ作者の「2001年宇宙の旅」にも通じるところがあるかもしれません。

ともかくスケールが大きくて、壮大で荘厳で、宇宙規模で行くところまで行っちゃってるので、もはや哲学。感受性の強い若い頃に読むと大きな感動・感銘を受けられそうな気がします。多くのSF作家にも影響を与えたんじゃないでしょうか。おかげでこれを読んでなくても、影響を受けた作家さんたちから間接的にクラークのSF魂を伝えてもらえていた気がします。ああそうか、私のSF観もここに原点があったんだなあと知った気持ち。

1つ残念なのは、キリスト教圏の人を対象に設定が練られているので、日本人の私にはオーバーロードの外観にそんなに衝撃を受けられなかったところでしょうか。宗教観が違うために得られ損なってる部分があるのはちょっと損してる感じ。

人類の進化がああいう形になるのは人によって賛否分かれそうな気はしますが、この壮大な発想・思想を存分に楽しんでもらいたい作品。

幼年期の終り
ハヤカワ文庫 SF

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