ダ・ヴィンチ・コード[小説]
著者 | ダン・ブラウン |
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うちで買ったのは単行本ではなくて、ヴィジュアル愛蔵版。上下巻が1冊にまとまってます。少々お高いのが難ですが、物語の進行に合わせて舞台となるルーブル美術館や名所旧跡、教会、謎解きの要となる絵画などが挿入されているので、イメージを把握しやすいです。この話を読むならこれはおすすめでしょう!と思います。
ルーブル美術館で事件が起きて、そこに残されたダイイングメッセージから謎を読み解いていき、次第に事件の全貌が分かっていく…という推理ミステリーです。メインは「暗号解き」で、1つの暗号を解いたらさらに次の暗号が示され、それを解いたらさらにその次の…という感じで、最後までこのノリで突っ走ります。
この手の「暗号もの」は、新しい暗号が出てくる度にいったん本を置いて、自分ならどう解く?と考えて必要によってはヒントを探してこれまでのところを読み直してじっくり考えて、それから再び本を開き「うわ~そうだったのか~なるほど~」と感心するのが王道の楽しみ方かなと思います。映画だと「いったん本を閉じてじっくり考える」時間が与えられないと思うので、けっこう急展開に感じてしまうかも…と思いました。本でも続けて読むと、ラストまで息つく暇ないジェットコースター的一気展開!ですしね。
自分的には面白かったです。美術に興味のある人ならかなり楽しめるのではないでしょうか。宗教のことはよく分かりませんが、好奇心が刺激されて面白く感じて楽しめたことはあっても、難しいことなんて特になかったです。フィクションであることは最初から分かっているのだから、いかにもな状況をいかに上手く臨場感いっぱいに読ませてくれるか、その娯楽性を存分に楽しめればそれでよいと思います。最後の××も推理ものの王道をいってくれていてよかったですし(そうです、これは王道の推理小説です。騙されないように。と言っても、そこを騙すのがミステリーなんですけどね)。