GODZILLA(アニメ) 怪獣惑星 | 決戦機動増殖都市 | 星を喰う者

  第1章
怪獣惑星
第2章
決戦機動増殖都市
第3章
星を喰う者
17~18年 2017年 2018年 2018年
時間 89分 101分 91分
監督 静野孔文/瀬下寛之

やっと「星を喰う者」を見られたので3作まとめての感想です。

第1章 怪獣惑星

地球は巨大生物に占拠され、人類は宇宙に逃れる。しかし目的地に到達したものの、そこは人類には適さない惑星だった。地球に戻りGODZILLAを倒すというハルオの案が通るが、戻った地球では2万年が経過しており、しかもまだGODZILLAは健在だった。ハルオの指揮でGODZILLA撲滅作戦が展開されるが…。

アニメのゴジラ。シンゴジラ以降日本でゴジラを作るとしたらどういう方向がいいのか…と思っていたら、アニメで来ましたか。それも設定をブッ飛ばしたシリアスなSFで。いきなり宇宙とか2万年後とかかなり飛んでますけど、こんな設定でゴジラをどう描けるのか?

話の方は突っ込みどころも謎も満載ですが、まだ1作目ということでそこは大目に。流れとしては、ハルオがいろいろあった末、GODZILLA討伐作戦の指揮を任せられるまでを描いてますが、宇宙人が同乗しているところが分かりにくい。宇宙人必要か?と思うが、この後の展開で意味を持ってくるものと期待します。ハードSFな方向へ振ったのは少なくとも新機軸、な感じは出せたと思う。個人的にはSF好きだし、GODZILLAで本格SFが味わえるなら歓迎。見る人は狭まりそうかも、ですが…。

しかしハルオたち頑張るけど、やっつけてもやっぱり出てくるGODZILLA。しかも超でっかいやつが。この絶望感から2作目でどういう展開を見せてくれるのか? 待て、次号!ですね。

第2章 決戦機動増殖都市

ハルオたちはフツアと呼ばれる原住民たちに助けられる。彼らは生き残った地球人の子孫かと思われるが、そうでもないらしい。彼らの矢尻の毒がナノメタルだと気付いたハルオたちは、メカゴジラが2万年かけて築いたナノメタルの都市を発見する。都市を要塞化することが可能だと分かり、ナノメタルの都市でゴジラを迎え撃つ作戦を立てるハルオたちだが──。

面白くなってきたじゃないですかー。面白かったですよ! 宇宙人が登場する意味と必然性が分かって、なるほどと納得。この作品ではエクシフ、ビルサルドの2種の宇宙人が登場しますが、彼らの考え方の違いも浮き彫りになってきて、それはハルオすなわち地球人にとっても、どの道を選択するかにつながる。あと、この作品の怪獣は惑星を壊すほどに発達し過ぎた科学と文明の象徴としても描かれていると感じました。

<ネタバレ>
環境を破壊された地球が元に戻るのではなく、ゴジラを選んだという設定は面白い。ナウシカの腐海にも通じる設定です。地球が人間に都合よくなるだなんて思うなよ──みたいな地球的視野からの考え方、大好きです。そんなゴジラ化した地球で1人(人じゃないけど)気を吐いていたのがメカゴジラ(正しくはメカゴジラだったもの=ナノメタル、ですが)。怪獣を取り込んで無力化することにせっせと頑張っておられました。ただ結局はナノメタルも文明が生み出したもので、怪獣化する恐れはある。ナノメタルと一体化して生物であることも心を捨てることも良しとするビルサルドの対局となるのがエクシフ。文明に飲まれ怪獣化するか心を持つ人であり続けるか。ハルオの選択は人としては当然でありながら、ゴジラ討伐に対しては最悪の結果を招くものとなった…。

ゴジラがここで倒されては話が終わってしまうので、この結果は2作目としてはしかたないものではありますが、3作目への期待が高まるエピソードも随所にチラホラ。エクシフを滅ぼした怪獣の名前、作中ですぐピン!と来ましたよー。宇宙からやって来るゴジラの宿敵といえばアレしかないですからね。フツアの神の正体も。双子の女の子の守護神といえばアレしかないもん。

てことで3作目は「三大怪獣 地球最大の決戦」ですか!? 1964年のバトルを舞台を2万後に移し、超スケールの規模でやってくれるのが2018年アニメゴジラだったのだと期待させていただきます!

第3章 星を喰う者

ハルオの行動がゴジラ討伐のチャンスを逃したことで母船でも意見が別れ、ビルサルド派との対立が起きる。一方でエクシフたちは本性を現し始め、生き残った人間たちをエクシフの神に信心させていく。そしてエクシフの神"ギドラ"がついに地球に降臨する。ギドラを迎え撃つゴジラ、地球はどうなるのか、フツアの"神"はどう絡んでくるのか、ハルオの下した決着とは──。

待ちわびた最終章。一応は、ゴジラ、キングギドラ、モスラ、3大怪獣揃い踏み…にはなったのだけど、2章でメカゴジラが都市になっちゃったようにキングギドラもそのままの姿ではありませんでしたね(^^;。首は3つあるけど、胴体は見せず。でも地球の物理法則が通用しない世界から来たというアイデアは面白かったし、ヒーローゴジラで育った世代としては、敵がキングギドラならばそれまでのストーリーとは無関係に「ゴジラ頑張れー、ゴジラー!!」と応援してしまう。拳握って応援しちゃったものね(笑、そこはもう素直に楽しませてもらいました~。が。

モスラもあの登場の仕方は微妙で、やっぱり本体でゴジラVSキングギドラに参戦してほしかったです。確かに作中ではまだ卵の設定なので、出て来られたとしても幼虫だろうし成虫の姿で登場させるにはあの方法しかなかったかも知れませんが…。それでもハルオの助けにはなったので、参戦はしたと脳内補完しておきます。

<ネタバレ>
結局ハルオは最後まで初志貫徹だったですね。エクシフの目的はギドラに地球もゴジラも供物として捧げるためだった。エクシフのメトフィエスがハルオを誘惑する。ゴジラを倒すために我らが神ギドラに心身を捧げて滅びを受け容れよ──しかしそれはナノメタルと一体化したビルサルドと結局は同じことではないか? 一体化も捧げるも人間を捨てるという点では同じだ。違いは相手がナノメタルか神かだけで。

ハルオの願いは人類の存続。ゴジラ打倒もそこから来ている。ゴジラを倒しても人類も地球もなくなってしまったら意味がない。ビルサルドに従わなかったようにハルオはメトフィエスもはねのけた。結果、ゴジラは倒せなかったがギドラは消えて地球は救われた。ハルオとわずかな生き残り仲間はゴジラのいる世界でフツアと暮らすことになる。フツアのマイナと結ばれたハルオはそのまま平穏に暮らしていくことも出来たが、ユウコの体に残っていたナノメタルの可能性(怪獣を生み出すほどの文明化→再びギドラを呼び込む)に気付き、それを葬るためにフツアを出て行く。

そこでハルオが向かった先がゴジラ。やっぱり両親を奪ったゴジラへの思いはハルオの原点なのだ。最後に人間として、ビルサルド(の価値観)でもエクシフ(の価値観)でもなく、あくまでも人としてゴジラに向かえたのはハルオにとって本望だったろう。

ハルオは本懐を遂げると共に、マイナとの間に命をつなぐこともやっている。ハルオの子はフツアの中で次の世代にまた命をつないでいくだろう。ならばこれは負けではないと思う。どちらにしろ今作の状況では何をやっても最後はフツアになるしか落とし所はなかったと思うから、そこへ辿り着けただけでも良かったと思えるから。

今作のゴジラは地球そのもの。これまでのどのゴジラとも違うゴジラでしたが、これはこれで楽しめました。面白いSF設定もたくさんあったし、ハルオの物語としてもきれいにまとまってたし。どんなゴジラでもゴジラはゴジラ。この懐の深さがゴジラのいいところだと思います。

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チュータ
Author:TAEKO
洋画・SFを中心に映画や本の感想をきままに書いてます。ネタバレあり。...more≫

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