ゴジラ×メガギラス G消滅作戦

2000年
時間 105分
監督 手塚昌明

相次ぐゴジラ襲撃に特別G対策チームが設立される。ゴジラ襲撃で上司を亡くした辻森桐子は対ゴジラ戦闘部隊の隊長となり、ゴジラ撲滅に命をかけていた。チームの研究部門が対ゴジラ兵器のマイクロブラックホールを開発するが、その実験で時空の歪みから古代トンボ・メガニューラが出現、メガギラスを誕生させる。ゴジラとメガギラスがバトル状態になり、マイクロブラックホールにもその影響が。G消滅作戦は成功するのか!?

ミレニアムシリーズ2作目。…なのですが、前作の「ゴジラ2000 ミレニアム」とは世界観が違うようです。舞台は2001年ですが、その3年前に特別G対策チームが出来たと言っているので、1999年には既にチームが存在するはず。しかしゴジラ2000にはそんなチームはありません。今作の最初のゴジラは1954年に出現してますが、死んではおらず、その後も日本を襲い続けているらしい。しかもよく見たら1954年の襲撃シーン、ゴジラの背びれが尖ってて、1954年版ゴジラとも違ってるよ!? しかもその襲撃のせいで首都が東京から大阪に変わってるし!! こっ、これは…前作どころか、1954年の時点で既にパラレルゴジラワールド化していたもよう。

今作のゴジラもシリアスで怖いゴジラですが、世界設定が吹っ飛んでいるため、VSシリーズが戻ってきたかのようなエンタメ感があります。しかも特撮技術が向上してるおかげで、VSシリーズより更に迫力アップしたバトルが楽しめていいです。CGの浮き感はありますが、2000よりはましになってきてるかな。テーマもゴジラ2000とは真逆で、「倒せないゴジラ」から「倒すゴジラ」へ回帰。今回はマイクロブラックホールでゴジラを吸い込んで消滅させる作戦ですが、果たして上手く行くか!?

人間側もさすがに2000の棒は脱却。ちょっと力みすぎなところはありますが、辻森の打倒ゴジラは徹底していて観客を引き込んでくれます。人間の身勝手が招く厄災も分かりやすく描かれており、難しく考えずに楽しめる作品になってます。

メガニューラ

古代の巨大トンボ。マイクロブラックホール「ディメンション・タイド」の実験で生じた時空の歪みからやってきた。

メガヌロン

メガニューラが産んだ卵から孵ったヤゴ。人を襲う。この中の1匹がメガギラスになる。

メガギラス

メガヌロンの1個体がメガニューラからエネルギーを得て変態・巨大化した。羽を持って空を飛ぶ。超高周波で周りを破壊する。

ゴジラ

水爆実験で誕生。1954年以来、何回も日本を襲っている。形は2000に似ている。

<ネタバレ>

大量のメガニューラにゴジラが苦戦するのは新鮮な展開でした。メガニューラはゴジラよりずっと小さいけど大量に来られたらゴジラも手を焼く。ゴジラの体に取りついて蚊のようにゴジラのエネルギーを吸う。追い払っても追い払っても取りつくし、手が届かない死角に群がられてはさすがのゴジラも払いきれない。放射熱線で蹴散らしても全部は消せないしね。ゴジラを無人島におびき寄せてもこいつらが邪魔で作戦失敗するし。

メガギラスも動きが速くて、(メガギラスから見れば)鈍重なゴジラはメガギラスの動きになかなかついていけない。放射熱戦も外すし、エネルギー吸われて吐けなくなるしと散々。でもそこはゴジラ、意地を見せました。なお、メガニューラのヤゴが巨大怪獣化し、超高周波まで使えるようになったのはゴジラのエネルギーのせいかな、と脳内補完しておきます。

メガニューラを現代に侵入させたのも実験のせいなのでそこも突っ込まないといけないですが、ゴジラを引き寄せるクリーンエネルギーの開発を極秘裏に続けていて、特別G対策チームもそのためのものだったと言うオチはよい。人の持つ利己的で自分勝手な面が分かりやすく描かれてました。

エンドロール後のゴジラの咆哮はちょっと蛇足だったかなと思う。せっかく「倒すゴジラ」で徹底させたんだから、ここは復活の可能性だけで留めてもよかったんじゃないかと思うけど、それは大人の感想かな。子どもにはあれでよかったのかも知れません。