キングコング対ゴジラ

キングコング対ゴジラ [東宝Blu-ray名作セレクション]

1962年
時間 97分
監督 本多猪四郎

自社提供のTV番組「世界脅威シリーズ」の視聴率テコ入れのため、桜井たちは宣伝部長の命令でファロ島へ向かう。その島には「巨大なる魔人」の伝説があった。だが北極海でゴジラが目覚め、世間の話題はゴジラにさらわれる。そこで宣伝部長は伝説の魔人・キングコングを日本に運び、キングコングとゴジラ、どちらが強いかで話題を盛り上がらせようとするが…。

以前にBS2で録画したDVDが発掘されたので、懐かしさを込めて鑑賞。テレビ画面が4:3の頃に録画したため、今の16:9の画面で見ると上下左右に黒枠が出来てしまって、本体画面が小さいです。それでもNHKBSなのでノーカットのはず(多分)。冒頭に東宝創立30周年記念作品とでかでか表示されるので、そういうことだったらしい。映画館では見てないのですが(さすがにまだ無理だった)、後年何かの機会で何回かは見てるはず。

この頃からゴジラも少しずつキャラクター化してきたのでしょうかね。キングコングはその造形から爬虫類型よりキャラ化しやすい面があると思うので、ゴジラもそれに合わせてきたとか!? キングコングは本来アメリカの映画会社が権利を持つ怪獣ですが、色々いきさつがあって日本の東宝が映画化できる権利を手に入れたようです。これにてゴジラVSキングコングの夢の共演が実現したのですね。

キングコングがキングギドラと違うのはアメリカにとってはスター怪獣(王者)だと言うこと。日本にとってはゴジラが王者、これは王者と王者の戦いになるので、決着の付け方が難しくなる。そこをどう決着させたのかも見所です。怪獣バトルはがっつり組んでのアクションが盛り上がる組み合わせなので見せ場も多い。コングを運ぶ作戦とか電流作戦とか、色々な作戦もたくさん展開されて面白い。

ところで今作、出てくるのがゴジラとキングコングだけではないので、ちょこっと怪獣紹介なども。

大ダコ

キングコング登場の前に、前座みたいな感じで登場。これがけっこうよく出来てて、ウネウネと動きもリアルで、ギョロリとする眼の作り方など、なかなかの見ものです。さあキングコング、ゴジラと一戦交える前にまずはこいつと勝負だっ。

キングコング

伝説の巨大なる魔人。ソロモン諸島のファロ島に棲んでおり、原住民から崇められている。雷でパワーをもらう。日本版もやっぱり美女が好き!?

ゴジラ

氷の中から蘇った。北極で目覚めた後、南下して日本に上陸。得意技は放射熱線。ファロ島から日本に運ばれたキングコングと相対し、本能的にバトル開始。勝つのはどっちだ!?

<ネタバレ>

ゴジラ対キングコングのバトルは2ラウンドありました。最初は中禅寺湖辺り。が、ゴジラの放射熱戦にキングコングが押されてお開きに。そのあとキングコングは美女を手に入れて国会議事堂でご満悦になりますが、美女(桜井の妹)救出作戦で眠らされ、ゴジラのところまで運ばれて第2ラウンドへ。しかしキングコングにはゴジラの放射熱戦に匹敵する技がないので、やや分が悪いです。そこで雷登場。ゴジラは電気が苦手のようで、雷パワーを得たキングコングは帯電を武器にゴジラと等しく渡り合う。

決着は…双方のファンに解釈の余地を残す形で結。キングコングは南の島に去り、ゴジラは行方不明。コングが勝ってゴジラは逃げたのか、ゴジラが勝ってコングが去ったのか、それとも引き分けだったのか、それは見た人の好き好きでいいのではないでしょうか。気になる方は彼らが再び相まみえる59年後をどうぞっ(違^^;。