バタフライ・エフェクト3 / 最後の選択

2009年
時間 90分
監督 セス・グロスマン

タイムトリップ能力者のサムはその力を生かして警察に犯人逮捕の協力をしていた。ある日、昔殺されたサムの恋人の姉が現れ、真犯人を見つけて欲しいと依頼。一度は断るサムだが結局依頼を引き受けて恋人の殺害場所へ飛ぶ。ところが飛んだ過去で歴史になかったはずの出来事が起きてしまい、犯人不明のまま未来が変化する。サムは殺人犯を見つけることが出来るのか!?

バタフライ・エフェクトシリーズ3作目。これも前2作とは別の人間が主人公の独立した物語になってます。ただし今回は犯人を見つけろ!な探偵ミステリーが主体で、バタフライ効果は謎解きのための鍵みたいな感じになってます。

今作ではサムは最初からタイムトリップ能力者だと分かっており、妹のジェナも兄の能力を分かっていて協力している。サムに助言を与えるゴールドバーク教授もおり、タイムトリップについて一定の理解者が周りにいるという状況です。サムは氷入りの冷たい風呂で年日時と場所を念じれば当時の自分の体に飛べて、更に体も現場に移動できるという設定らしい。サムはその力を生かして過去の様々な事件現場に飛び殺害状況や犯人を知ることで私立探偵業をやっていたもよう(ジェナと教授以外には霊能者ということにしていた)。

ゴールドバーク教授がサムに指導したルールは2つ。過去を変えないこと、過去に飛ぶ時は立会人をつけること。実はジェナは子どもの時火事で死ぬ運命だった。サムが過去に戻ってジェナを助けたはいいものの、代わりに両親が火事で亡くなることに。過去を変えたら未来が変わってしまうので、サムもタイムトリップ探偵業では傍観者に徹し、事件には介入せず、過去を変えないことを守ってきました。

しかし元恋人殺人事件でサムはミスをしてしまう。過去の人間に見つかってちょっとだけ会話してしまい、そこから運命が変わり始める。元恋人殺人事件は連続殺人事件に発展し、果ては自分が容疑者になる羽目に。こうなったら何としてでも真相を!とトリップを繰り返してしまうサムですが…。

<ネタバレ>

サムはもう過去を変えるようなことはしていないのに、過去の人間と出会っただけでも未来が大きく変わってしまうとは、バタフライ効果はなかなか厳しいですね。しかしバタフライ効果だけでは説明がつかないようなことも起きている。元恋人は殺害時刻より前に殺されており、まだ誰とも出会っていないのに3番目の被害者には殺人者が現れなかったり、何も起こっていないのに未来が変わっていたり、行方不明になったゴールドバーク教授が殺されていた?に至ってはもう脈絡がないような…。

実はそこにはサム以外の人間の介入が加わっていたのですね。なんと妹のジェナにもタイムトリップ能力があった。ジェナがサムのトリップを追いかけて過去に介入していたのです。ジェナはサムに助けられてからは兄一筋になり、兄に近づく女たちを次々に排除してまわっていた。殺された8人の女性は皆サムと関係を持つ運命になる女性たちだった。教授を排除したのはジェナもタイムトリップ出来ることに気付かれそうになったから。ということで、連続殺人事件の真犯人はジェナでした! これは驚き! やられたわ、これは読めなかったわー。こういう瞬間がミステリーの醍醐味。SFミステリーとしてよく出来ていたと思います。

サムは妹を救ったことが全ての根源だったことを知って辛い決断をする。火事の夜に戻り、過去を本来あるべきだった姿に戻す。被害にあった人たちは本来の人生を送れるようになり良かったねと言えるが、サムの中にはずっと苦い気持ちが残るでしょうね…。やっぱり過去は弄くるものではない、今を大切にしなければと思う。

ラストでサムの娘がジェナの生まれ変わり?みたいな描写がありましたが、タイムトリップが主題の作品にこのようなオカルト要素を入れてくるのはあまり好きじゃない(純粋にSFとして楽しみたいので)。けど面白かったので許すことにします(^^;。