エントラップメント

1999年
時間 113分
監督 ジョン・アミエル

1999年のニューヨーク。レンブラントの絵画が盗まれ、保険会社の女調査員ジルは美術専門泥棒として名高いマックの仕業ではないかと疑う。マックとの接触に成功したジルはマックを罠にかけるため、展示中の黄金のマスクを盗まないかと誘いかける。ジルの誘いに乗り、黄金のマスクを盗む計画に取りかかるマックだったが…。互いを罠にかけ合い騙し合う泥棒サスペンスの先に待つものは──。

スターチャンネル無料期間に何気に見た作品ですが、とても面白かったです! 泥棒サスペンス映画で、冒頭から惜しげなく見せてくれる盗みのテクニックが素晴らしい。何者かがレンブラントの絵画を盗む一部始終が映るのですが手口がとても鮮やか。この鮮やかさは黄金マスクの時も、その後に続く大仕事の時もたっぷり楽しませてくれて、まさに本作の見どころですね。盗みのための小道具が次々出て来るのも楽しい。

ちょうど公開年が1999年だったので、2000年問題と絡めた構成になってます。2000年を迎えるに備えて銀行などがコンピュータやセキュリティのチェックを繰り返している最中。その隙を突いて大仕事をやろうということなのです。舞台もニューヨークからマレーシアへと広がりがあり、東南アジア有数の世界都市クアラルンプールも見られます。

サスペンスなのでネタバレなしでは感想の書きにくい作品。ジルはマックを尾行しているうちに逆にマックに気付かれてしまうが、そのおかげでマックの家に入り込むことに成功。しかしマックの裏にはジルの知らない人間がいて、マックはそいつとも何か取引してるような…。保険会社の上司とも時々連絡を取り合いながらマックが盗みの現行犯をやるところを押さえようとするジルですが…?

<ネタバレ>

実は主人公のジルがなかなかの曲者で、表の顔は保険調査員しかしてその裏では泥棒稼業もやってました。レンブラントの絵画を盗んだのも実はジル。上司には盗まれた絵画の保険調査と思わせて、本当の目的は黄金仮面を盗むためにマックを仲間にすること。でもこの辺は徐々に分かってくることなので、最初の頃はジルの言動がどこまで本気なのか芝居なのか迷います。マックを罠にかけるにしては自ら赤外線をくぐり抜けて盗んでるしーと思ってたら、ジル本気でした(笑。

保険会社に勤めたのもジルの遠大な計画のため。5年かけて端数を溜め込み、その額80億ドル! それを2000年問題のチェックの隙にクアラルンプールの銀行から自分の口座に落とす。使える時間は2000年になる直前の20秒(+盗んだ10秒)だけ。レンブラントの絵画と黄金仮面はクアラルンプールの仲間に金庫に出入りできる生体認証を作ってもらうための報酬でした。銀行に忍び込むのも1人では難しいので腕の長けたマックが必要だったのです。

銀行の金庫からジルの口座に80億落とし込むところまで成功するも、逃げる直前にバレて、ビルからビルへの大逃避行が始まる! 高所恐怖症の人には怖いシーンもあるかも知れない…。逃げてる時は2000年になった直後なので新年祝賀の花火も打ち上げられてて、花火背景のハラハラ高所アクションは豪華でした。逃げ切れないとなった時、マックは「生きてたら駅で会おう」と約束してジルだけをパラシュートで逃がすのですが…。

そしてラストのどんでん返しであっ!!とひっくり返る。逃げ延びたジルが駅で待っていた時、やってきたマックの後にいた人たちは──。マックの仲間と思われた男ティボドーは実はFBIの捜査官だった。マックはティボドーに捕まって"女大泥棒のジル"を捕まえるために協力させられていたのです。おおお、"本当の大物"はマックじゃなくてジルの方だったんかい~。これで時々?だったシーンも全て納得。

でもこの後の展開がいいのです。マックはジルと泥棒してるうちにジルを捕まらせたくなくなった。逮捕されかけたジルを一芝居打って逃すマック(しかもジルのために10億残して)。マックの気持ちを汲んで黙って(高価なコンピュータチップ受け取ってたけど^^;)去るティボドー。そしてFBIたちが去った駅に戻ってきたジル。ジルとマックの新たな旅立ちを祝福したい。素敵な怪盗ものでした。

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